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【内容証明】マッチングアプリのトラブルで内容証明が送られてきたら

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 2025年12月8日
  • 読了時間: 5分


近年、マッチングアプリの利用が一般化する一方で、それに伴う法的トラブルの相談も増加しています。

プラットフォームでの楽しいやり取りが、一歩間違えば名誉毀損やプライバシー侵害、あるいは詐欺などの刑事、民事の責任を問われる事態に発展する危険があります。

その結果、相手方から内容証明郵便などの法的な通知書が届く事態になると、紛争解決は非常に困難になるでしょう。

今回は、マッチングアプリ上でのやり取りが法的トラブルに発展し、内容証明が送られてきた場合の適切な対応について、また、問題解決のために、専門家である行政書士のサポートを受けるべき理由について解説します。

 

  内容証明の効力

内容証明郵便は、いつ、どのような内容の文書を、誰から誰宛てに差し出したかという事実を、郵便局が公的に証明してくれる特殊な郵便サービスです。

訴訟の前段階として、法的な請求や意思表示を確実に相手に伝えるために広く用いられています。

内容証明郵便が届いたということは、「こちらの要求に応じなければ法的手段に訴える」という相手方からの強い意思表示であり、単なる脅しではなく、その後の訴訟を視野に入れた正式な準備行為であると認識する必要があります。

この通知を無視することは、相手方の主張を全面的に認めてしまうことにも繋がりかねず、非常に危険です。

 

  マッチングアプリを巡るトラブル

マッチングアプリ上での些細なやり取りや、関係解消のトラブルが、実名や自宅住所、勤務先といった個人情報の特定を経て、名誉毀損やプライバシー侵害といった深刻な法的トラブルに発展すると、内容証明郵便という形で法的な通知が届くケースが、現実に存在します。

(1)このようなケースが考えられる

Aさんは、マッチングアプリで出会ったBさんとメッセージのやり取りを重ね、何度か実際に会って食事をする関係に発展しましたが、次第にBさんの言動に不信感を抱くようになり、Aさんの方から連絡を一方的に絶ち、アプリ上でもブロックしてしまいました。

Aさんの実名や勤務先を特定したBさんが、Aさんの知人や共通のフォロワーに対して、「Aは金銭目的で人に近づく詐欺師だ」など、Aさんの社会的評価を低下させるような内容のメッセージを複数回にわたって送信しました。

これを知ったAさんは精神的な苦痛を感じ、Bさんに対して抗議を試みましたが、一切応じず、その後、Bさんのもとに、行政書士名を記した内容証明郵便が届きました。

(2)Bさんに問われる責任とは
●名誉棄損が問われる

名誉毀損は、たとえば、他人の社会的評価を低下させる行為などが該当します。

交際のもつれから、「誰それは、不特定の異性と金銭目的で付き合っている」といった嘘の情報をフォロワーや知人に発信すると、名誉毀損に該当する可能性があります。

●不法行為が問われる

誰かが、故意(あるいは過失)で、他人の権利を侵害し、損害を生じさせた場合に、不法行為の責任が問われます。

前例の事件における名誉毀損やプライバシー侵害は、この不法行為に該当します。マッチングアプリのトラブルが法的に発展する場合に、多くはこの不法行為責任を問われることになります。

 

  内容証明が送られてきたら

(1)放置や安易な回答をしてはいけない

内容証明郵便の通知においては、一週間などの短い期限内に回答する旨の要求がされていることが多く、パニックに陥りがちです。

しかし、重要なのは、その期限内に何らかの形で回答をすることです。無視することは絶対に避けなければなりません。

その際に、感情に任せて反論したり、あるいは安易に相手の要求を全て受け入れるような回答文書を作成してしまうと、その後の和解や交渉において、立場を決定的に不利にします。

相手方の主張に対して、どの事実を認め、どの事実を争うのか、また、損害賠償額の根拠は何かといった点を、法的な知識に基づいて、冷静かつ客観的に記載する必要があります。

(2)回答書の中身

回答書には、相手方からの通知書に対する回答であることを明確に記載します。

先方からの通知のうち、「事実認識に争いがある」「損害賠償額が法的な相場からかけ離れている」「相手方にも落ち度がある」といった形で、見解の相違を明確にする姿勢を示す必要があります。

そして、それらの点を指摘したうえで、「円満解決のため、示談交渉を行う用意がある」という問いかけをして、交渉の余地を残すのが賢明です。

(3)専門家のアドバイスを受けるべき理由

マッチングアプリを巡るトラブルで、内容証明郵便を受け取った際、自身で対応することについては非常に大きなリスクを伴います。

とくに、感情的な対立が激しい状況においては、自作の回答文書に感情的な表現が混じってしまうことが往々にしてありますが、それがかえって相手方を刺激し、トラブルを悪化させてしまう危険性があります。

したがって、回答書作成においては、手間や費用を惜しまず、専門家に客観的な視点で助言をもらうことを心からお勧めします。

行政書士は、裁判手続きは行えませんが、裁判に至る前の段階、すなわち内容証明郵便の作成や示談書の作成を通じて、皆様の法的な不安を解消し、円満な解決へと導くための文書作成を専門としています。ぜひご相談してみてください。

 
 
 

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