【内容証明】内容証明を無視した場合のリスクについて
- 行政書士 服部祥明

- 6月9日
- 読了時間: 3分

実際に内容証明を受け取ることは少ないでしょう。
普段見慣れない郵便物について、扱いに腐心することもあると思います。しかし、内容証明が届いたにもかかわらず、これを無視することは、様々なリスクを伴います。単に相手からの印象を悪くするだけでなく、法的紛争に発展し、不利な状況に追い込まれる可能性も高まるからです。
内容証明が届いたことの意味
内容証明が届いたということは、内容証明の差出人が、受取人に対して何らかの意思表示をしていることを意味します。文書には「慰謝料を支払え」「損害賠償金を支払え」「いつまでに貸金を返せ」といった強い内容が含まれています。
「要求に応えない場合には、裁判に訴える」という主張をされることも多いです。本人ではなく、弁護士や行政書士が代理人として内容証明を送ってくる場合もあります。
内容証明の受け取りを拒否したらどうなるのか
(1)差出人に受領拒否の事実が伝わる
内容証明が送られてきた際に、受け取りを拒否することは物理的には可能です。
ただし、受け取りを拒否した場合には、その事実が差出人に伝わるため、差出人に悪い印象をもたれるのは間違いないところです。
(2)差出人の意図がわからない
文書を受け取らなければ、差出人の要求がわかりません。自分にとってどれぐらい深刻な内容が記されているのか確認できません。このことからも、絶対に受領拒否はしてはいけません。
内容証明に返答を出さずに無視したらどうなるのか
受け取った内容証明の内容が不当であれば、無視をしてもそれほどリスクはないかもしれません。
内容証明を無視されると、多くの場合、差出人としては、訴訟を起こすしか方法はありません。したがって、内容が不当であれば、訴訟を起こしても裁判所が請求を認めない可能性が高いでしょう。ただし、内容が不当か否かは最終的に裁判所が決めることですから、自己判断するのは非常に危険です。
なお、裁判所からの通知は絶対に無視してはいけません。裁判所から届いた訴状を無視すると、相手方の主張をすべて認めたと推定されるからです、裁判所から郵便が届いた場合は、かならず受理して、その先の対応については弁護士に相談してください。
内容証明を無視することで生じる諸問題
通知者は、内容証明を送ることによって、問題解決に対する強い意思と、場合によっては法的措置も辞さない姿勢を示しています。
したがって、内容証明を無視すれば、相手方の心象を相当に悪化させます。その後の交渉の場においては、相手方の態度を硬化させ、友好的な解決を困難にします。結果として、より強硬な手段を講じられる可能性が高まり、不要な紛争に発展するリスクを高めてしまいます。
(1)職場への連絡の可能性
自宅に送られた内容証明を無視すると、あらためて職場に内容証明を送られる場合があります。このことは、自身の職場での信用に関わる問題になる危険があることを自覚しておきましょう。
(2)交渉への悪影響
たとえば、未払金請求の場合、本来であれば分割払いや減額交渉が可能であったにも関わらず、文書を無視したことによって、相手方の要求が一括請求や法的措置へと、より強硬な主張に移行する可能性が高まります。
(3)訴訟リスク
最も大きなリスクは、相手方が最終的に訴訟などの法的措置に踏み切る可能性が高まることです。
裁判に発展すれば、時間も費用もかかり、精神的な負担も大きくなります。内容証明は、裁判で証拠として提出され、文書を無視した事実も相手方に有利に働く可能性があります。そのため、内容証明が届いたら、無視することなく、その内容を真摯に受け止め、適切な対応をとることが、訴訟リスクを回避するうえで非常に重要です。





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