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【相続問題】被相続人の保有不動産を確認する方法

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 5 日前
  • 読了時間: 4分

被相続人が最後に居住していた自宅はともかく、被相続人の遺産には、家族も知らない不動産があるかもしれません。たとえば、故郷に田畑を所有していたとか、家族が収益不動産を所有していることは知っていても、その詳細まではわからないということもあります。

家族が存在を把握していない不動産があると、固定資産税の支払いが滞ったり、空家の放置によって近隣に迷惑をかけるなど、後々大きなトラブルに発展するかもしれません。

そこで今回は、被相続人の保有していた不動産を把握する方法について紹介します。

 

  固定資産税の納税通知書

(1)納税通知書の特徴

固定資産税は、毎年1月1日時点で不動産を持っている人に課税されます。したがって、被相続人が所有する不動産を対象に、毎年4月ごろに、固定資産税の納付通知書が市区町村から送付されてきます。

被相続人の自宅から納付通知書が出てくれば、その年の1月1日時点で、不動産を所有していたことが判断できます。

(2)納税通知書の注意点

固定資産税納税通知書には限界があります。相続が発生した年の年の1月1日時点で、不動産を所有していたことは確認できますが、それ以降に売買された不動産の記録は残りません。

そのほか、たとえば山林や原野などの非課税不動産は記載されません。したがって、被相続人の保有不動産を知るためには、納税通知書以外の資料でも確認する必要があります。

 

  不動産権利証

(1)不動産権利証の特徴

遺品を整理しているときに、古い権利証(登記済証)や「登記識別情報通知書」が出てくる場合があります。これらの資料には不動産の所在地や面積、地番、建物の構造などの基本情報が記載されています。

(2)登記資料の注意点

権利証(登記済証)や登記識別情報通知書は最新の内容ではないので、その後、売買などによって、所有者が変更している可能性があります。

したがって、あらためて法務局から登記識別情報を取り寄せて、最新の所有者を確認する必要があります。

 

  名寄帳

(1)名寄帳の特徴

名寄帳(なよせちょう)は、市区町村の役所が管理している不動産の台帳です。その市町村にある、被相続人が所有していた土地や建物が一括して記録されているので、家屋や宅地のほか、課税対象外の農地や山林などについても、網羅的に把握できます。

登記事項証明書を取得するためには、土地の正確な地番が必要ですが、名寄帳は氏名がわかっていれば、被相続人に紐付く同一市区町村内の不動産を一覧で確認することが可能です。

(2)名寄帳の注意点
①市町村単位の記録しかない

名寄帳は自治体ごとに管理されているので、同一市区町村内の記録しかありません。

被相続人が他の市区町村に不動産を所有していた場合は、他の市区町村でも名寄帳を取得する必要があります。

②共同名義の不動産の記載

名寄帳には、共有名義の不動産情報も記載されますが、市区町村によっては共有名義と単独名義の台帳が別々になっていることがあります。また、共有名義の記載がある場合も、共有持分の割合については記載がないこともあります。

③先代名義は記載されない

古い家屋で、「名寄帳を取得したら、自宅の記載がなかった」というケースがあります。おそらく、自宅の名義が被相続人ではなく、先代の名義のままになっていると考えられます。

自宅以外にも、名寄帳に「あるはずの不動産情報がない」ときは、先代から相続手続きがされていない可能性があります。

④法人名義は別途取り寄せする必要がある

名寄帳に記載されている不動産は個人名義だけです。被相続人が経営者であったり、法人を持っている場合は、法人名義の名寄帳も別途取得してください。

⑤私道など一部の非課税不動産について

市区町村によっては、私道や農地など一部の非課税不動産が名寄帳に載っていないことがあります。被相続人の自宅が名寄帳に記載のない私道に隣接している場合は、登記事項証明書で私道の権利関係を確認して、必要な手続きをすませてください。

 

  所有不動産記録証明制度

令和8年2月に施行された所有不動産記録証明制度は、登記記録をもとに、特定の個人が所有する不動産を一覧形式で証明するものです。これによって、従来は不動産の所在地ごとに個別調査が必要だったものが一括で確認できるようになりました。

必要書類をそろえて法務局へ申請を行います。申請は窓口のほか郵送でも取り寄せ可能です。

 
 
 

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