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【相続問題】身内が亡くなったときの手続きの優先順位

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 7月6日
  • 読了時間: 5分

身内が亡くなった直後は、家族は悲しみの中で多くの手続きに追われることになります。

気が動転し、何から手を付ければいいのかわからない精神状態の中で、冷静に対応するのは難しいこととは思いますが、あらかじめやるべきことの流れを知っておけば、少し落ち着いて行動できるのではないでしょうか。

今回は、身内が亡くなったあとの必要な手続きについて、時系列に従って紹介していきます。

 

  死亡届に係る手続き(7日以内に行う)

(1)死亡診断書の取得

死亡を確認した医師に、「死亡診断書」を作成してもらいます。一般的に、死亡診断書と「死亡届」は同一用紙になっています。死亡診断書は、死亡保険金の受取の際など、さまざまな手続きに必要になるので、複数枚コピーを取っておきましょう。

(2)「死亡届」と「死体火葬許可申請書」の提出

亡くなった日を含めて7日以内に、死亡届を市町村役場(故人の死亡地や本籍地、届出人の所在地の役所)に提出し、「火葬許可証」を受け取ります。火葬許可証がないと火葬ができないので、葬儀の日までに火葬許可証を受け取っておく必要があります。

なお、死亡届の提出を代行してくれる葬儀社があるので、実務的には、遺族は火葬許可証を受け取るだけというケースも多いでしょう。

(3)死亡届の提出後

火葬の際には死体火葬許可証が必要です。火葬後、納骨を行う際に必要となる「死体埋葬許可証」を受け取ります。

 

  世帯主の変更届(14日以内に行う)

世帯主が亡くなった場合は、世帯主変更届を提出して、新しい世帯主を届け出る必要があります。亡くなってから14日以内に、最後の居住地の役場で手続きを行います。ただし、変更届の対象は3人以上の世帯の場合です。夫婦二人世帯で、世帯主が亡くなった場合は、自動的に配偶者が新しい世帯主になるため、手続きは不要です。

 

  相続放棄と限定承認(3か月以内に行う)

自分が相続人になったとき、相続の方法には「単純承認」「限定承認」「相続放棄」の3つの選択肢があります。

単純承認とは、言葉通り、自分が相続人であることを認めることです。この場合、とくに宣言する必要はなく、相続手続きに参加することになります。

相続放棄と限定承認を選択する場合は、相続発生後3か月以内に、裁判所に申告します。手続きを行わなければ、単純承認を選んだとみなされます。

(1)相続放棄とは

相続放棄は、相続人が自己の相続分のすべてを放棄する手続きです。相続放棄を行った相続人は、初めから相続人にならなかった扱いになります。

相続放棄をするためには、相続放棄申述書を、被相続人の最後の住所地を管轄する裁判所に提出します。

(2)限定承認とは

被相続人の相続財産に、借金などマイナスの財産があり、プラスの財産とのトータルで、実際の遺産がどれくらい残されているのかわからない場合があります。限定承認は、相続人が被相続人のプラスの財産の範囲内でマイナスの財産を相続する方法です。

相続放棄を選択すると、本来プラスの財産として相続できる財産まで放棄することになってしまいます。このようなときに、限定承認を選択すれば、プラスの財産の範囲内でのみ、借金などを引き受けることができます。

なお、限定承認をする際には、相続人全員が共同で申述する必要があります。相続人のうち一人でも単純承認をすると、限定承認の手続きができなくなるので注意が必要です。

 

  相続税の申告、納税期限(10か月以内に行う)

相続税の申告期限・納付期限は、「相続の開始があったことを知った日の翌日から10か月以内」です。

相続税の申告書を作成する時間も踏まえると、相続開始から6か月以内には遺産分割協議を完了させて、相続税の申告準備に入るのが理想です。

 

  そのほかの手続き

相続が発生した際には、期限の決まっている手続きのほか、以下のような事務手続きが必要です。

(1)健康保険、年金などの資格喪失手続き

健康保険は、亡くなった日から14日以内に、資格喪失届と死亡診断書を提出して、保険証を返却する必要があります。

被相続人が社会保険に加入していた場合には、会社が手続きを行ってくれるケースが多いです。同一世帯の家族が国民健康保険に切り替わる場合は、本人確認書と印鑑を持参して手続きをします。

被相続人が年金受給者だった場合は、亡くなってから14日以内に年金事務所や年金相談センターで所定の手続きをします。マイナンバー登録済であれば、死亡届を提出するだけで手続きは不要です。

(2)生命保険の請求

被相続人が生命保険に加入していた場合は、受取人に指定されている方が死亡保険金を受け取ることができます。手続きは、加入している保険によって異なりますが、基本的に請求期限は設けられていません。

(3)公共料金(電気ガス水道など)の名義変更や解約手続き

被相続人の名義で公共料金の契約をしていた場合に、家族が引き続き使用するためには、名義変更が必要です。解約する場合は、早急に手続きをして請求を止めましょう。

(4)銀行口座やクレジットカードの解約

被相続人名義の銀行口座は、解約や名義変更などの手続きをする必要があります。銀行に連絡せずに預貯金を引き出すと、親族同士でトラブルになることもあります。また、契約していたクレジットカードを第三者が使い続けると規約違反になるので、注意しましょう。

(5)運転免許証の返納

運転免許証の返納の義務はありませんが、手続きする場合は、警察や運転免許センターなどで行います。

(6)定期購入の解約など

被相続人が定期購入の会員になっていた場合は、早めに解約しましょう。解約しないと、定期購入の商品が、いつまでも届いてしまいます。

 
 
 

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