top of page
検索

【離婚問題】在日コリアン夫婦の離婚手続きについて

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 7月31日
  • 読了時間: 3分

在日コリアンの夫婦が離婚する場合は、日本の市役所、町村役場に離婚届けを出すだけではなく、韓国にも離婚届け(離婚申告)を出す必要があります。

今回は、その仕組みや考え方についてわかりやすく解説します。

 

  在日コリアンの準拠法について

(1)準拠法の基本

在日コリアンの夫婦が、国際離婚をするためには、それぞれの本国法である韓国もしくは朝鮮(北朝鮮)の法に従って離婚手続きを進めるのが基本です。

(2)夫婦の一方が韓国籍、もう一方が朝鮮(北朝鮮)籍ならどうなる

韓国の憲法上、在日朝鮮人も韓国人とみなしています。そのため、夫婦の双方が韓国法によって離婚手続きを行うことが可能とされているようです。

 

  韓国法における離婚について

以下では、韓国法が準拠法となる在日コリアン夫婦が協議離婚をする際の注意点について解説します。

(1)協議離婚

韓国法は、日本と同様に協議離婚を認めています。

かつては、日本の市役所等に離婚届けを出せば、韓国内でも有効な離婚として認められましたが、2004年以降は、韓国の家庭法院(日本の家庭裁判所に相当)において、離婚の意思確認を受けるプロセスが必要になりました。

ただし、そのために本国へ帰る必要はなく、在日韓国大使館か総領事館で手続きを行います。

具体的な手続きとしては、夫婦が居住地を管轄する韓国総領事館に出向いて、協議離婚に関する案内と相談勧告を受け、その3か月後に再び韓国総領事館に出頭して、そこで領事が離婚の意思の確認を行います。なお、未成年の子どもがいる場合は、韓国総領事館に協議離婚意思の確認申請をする際に、「子どもの養育と親権者の決定に関する協議書」を提出する必要があります。その後、夫婦に確認証明書が交付送達されると、そこから3か月以内に韓国総領事館に離婚届の提出を行います。

(2)離婚調停と離婚裁判

上述のように、在日韓国人同士の離婚のケースでは、協議離婚の手続きが複雑になるため、あえて調停離婚等での離婚を選択することもあります。

①離婚調停

韓国法でも離婚調停や裁判による離婚が認められています。

離婚調停の場合は、協議離婚のような意思確認の手続きは不要です。日本の家庭裁判所で

調停離婚が成立した場合は、韓国総領事館に、身分証明書(在留資格証明書など)、離婚調書(韓国語翻訳文を添付)、双方の家族関係証明書を提出すると、韓国の家族関係登録簿に離婚の事実が登載されます。

②離婚裁判

調停で離婚の条件が整わない場合は、離婚裁判にすすみます。

韓国でも離婚裁判による離婚が認められています。日本の裁判所で裁判が確定した後、韓国総領事館に身分証明書を提示し、離婚調書(韓国語翻訳文を添付)、婚姻関係証明書及び家族関係証明書を提出すれば、韓国においても離婚手続きが完了します。

 

  韓国の親権の仕組み

夫婦の離婚にともない、養育が必要な未成年の子どもがいる場合は、韓国法が適用されます。前述のように、離婚意思確認申込みの際に、未成年の子の養育と親権者決定に関する協議書(審判定本)を提出します。

親権についての考え方は、日本と韓国では若干異なります。韓国法の特徴は、親権者と養育者を切り離して定めることができるということです。日本の改正法でも共同親権の選択肢が導入されましたが、たとえば韓国法では、「親権者は父母の共同」としながら、「日常的な養育は母が担う」という形も可能です。

 
 
 

コメント


bottom of page