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【離婚問題】連れ子との養子縁組の仕組みと課題

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 6月24日
  • 読了時間: 4分

昨今は再婚や離婚するケースが増え、子連れで再婚する人も多くなってきました。このような場合、実子と再婚相手との養子縁組を選択することがあります。

今回は、連れ後との養子縁組について、その仕組みやメリット・デメリットを紹介します。

 

  養子縁組とはどのようなものか

養子縁組には、普通養子縁組と特別養子縁組の2種類があります。

(1)普通養子縁組

普通の養子縁組(普通養子縁組)の場合は、基本的に、当事者の合意により、養子縁組ができます。

養子の年齢には制限はありませんが、養親は20歳以上でなければならず、養親より年上の人を養子にすることはできません。養子が15歳未満の場合には、養子の法定代理人(親権者等)が、家庭裁判所の許可を得たうえで、養子本人に代わって養子縁組の合意をします。養子は養親の相続人になり、実親の相続人にもなります。

(2)特別養子縁組

特別養子縁組は、実親との親子関係を終了させて、養親との間に親子関係を成立させる制度です。

養子になるのは原則6歳未満で、実親による養育が非常に難しい場合に限定され、かならず家庭裁判所の許可を通じて養子縁組を行う必要があります。なお、養父母両方が養親となり、一方が25歳以上、もう一方が20歳以上であるという原則があります。

●原則として連れ子との特別養子縁組は認められない

民法の規定によれば、特別養子縁組は、「父母による監護が著しく困難又は不適当であることその他特別の事情がある場合において、とくに必要があると認めるとき」とされています。

したがって、連れ子との特別養子縁組の許可申立てにおいては、「実親の監護が困難又は不適当とはいえない」として、認められないケースがほとんどです。

 

  養子縁組で起こること

(1)子どもの名字が変わる

養子縁組によって、子どもの姓(名字)は再婚相手の姓に変わります。

子どもの進学のタイミングなど、名字の変更による影響が少ない時期を選んで養子縁組することも、ひとつの選択です。 

(2)養親に扶養義務が発生する

養子縁組によって、養親には養子の扶養義務が生じます。

養親は養子の監護を担い、生活費や教育費を負担します。将来的には、養子は年老いた養親の生活費を負担する責任を負うことになります。

(3)相続権が発生する

養子縁組により、養子は養親の相続権を得ます。養親に実子がある場合でも、養子には相続権があり、実子と養子の相続割合は同じです。

(4)養子縁組によって養育費が減額する場合がある

養子縁組を行うことにより、養親が養子の扶養義務を負うため、実親から支払われていた養育費が減額される可能性があります。

養育費の減額については、実親との協議や家裁での審判などが必要ですが、審判になった場合は、養育費の減額が認められやすい傾向にあるようです。

 

  養子縁組の手続き

(1)普通養子縁組の場合

普通養子縁組は、市区町村の役場に養子縁組の届出を出すだけで足ります。

子どもが15歳以上であれば、子どもの同意が必要です。子どもが15歳未満の場合は、子どもの法定代理人(親権者など)が本人に代わって同意します。

(2)特別養子縁組の場合

特別養子縁組を組むためには、市区町村の役場への養子縁組の届出を出す前に、家庭裁判所での審判と実親の同意(原則)が必要です。また、子どもが15歳未満(原則)である必要があります。

(3)養子縁組と同時に行う手続き

養子縁組の届出と同時に、忘れないようにしたいのが以下の手続きです。

●児童扶養手当資格喪失の届出

児童扶養手当は、ひとり親家庭を支援するための制度であり、再婚によって新たな再婚相手が生活を支えるようになると、支給資格を喪失します。

そのため、再婚後は速やかに市区町村役場に「児童扶養手当資格喪失届」を提出する必要があります。これを怠ると、不正受給と見なされ、返還を求められることがあります。

●健康保険の扶養手続き

子どもを再婚相手の扶養家族とするのであれば、健康保険の扶養に入れる手続きが必要です。具体的には、養親が勤務する企業の健康保険組合に「被扶養者異動届」を提出し、必要な書類を添付します。 

●金融機関や各種保険の名義変更

再婚に伴って、金融機関や各種保険の名義変更も行う必要があります。銀行口座やクレジットカード、生命保険や損害保険、自動車保険などが含まれます。

 

  養子縁組のメリットとデメリット

トータル的には、養子縁組をした方が有利になるケースが多いでしょう。

前述のように、養親が死亡した場合は、養子には遺産相続の権利が生じます。しかし、養子以外の相続人(実子など)がいる場合に、かれらが相続する財産が減ることや、養子にとって、名字が変わってしまうことが心理的な負担になることも考えられます。

また、養育費を実親からもらっている場合は、養子縁組によって養育費が少なくなる場合もあります。

これらを慎重に勘案して、再婚相手の子どもとの養子縁組を検討しましょう。

 
 
 

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