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【離婚問題】離婚の原因となるモラハラについて

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 2025年11月25日
  • 読了時間: 4分


「モラハラ」とは「モラル・ハラスメント」の略称です。

法律上の明確な定義はありませんが、道徳や倫理から外れた言動や態度による嫌がらせ​​を指し、離婚のひとつの原因になるケースもあります。

今回は、モラハラが離婚原因になる場合について解説していきます。

 

  離婚する方法

最初に離婚の方法について解説します。

(1)協議離婚・調停離婚

夫婦で離婚の合意ができれば、その理由を問わず、離婚することが可能です。

夫婦の双方が離婚することに合意し、離婚届を市区町村役場に提出することによって離婚する方法が協議離婚で、ほとんどの離婚がこの形で成立しています。

調停離婚は、家庭裁判所の調停手続きを利用して離婚する方法です。

1名の裁判官と2名の調停委員から構成される調停委員会が間に入り、家庭裁判所で離婚について話し合いを行います。そこで離婚の合意ができれば、調停成立となり、離婚が認められます。

(2)裁判離婚

調停によって、離婚の合意に至らない場合、裁判離婚を目指すことになります。

裁判手続きを利用することになるので、証拠の有無が特に重要です。裁判離婚においては、夫婦の一方が離婚を拒否していても、法律上の離婚原因が認められれば離婚することが可能です。

 

  モラハラが離婚原因として認められる場合

(1)婚姻を継続し難い重大な事由とは

離婚の裁判が、モラハラを離婚原因として認めるかどうかについては、その状況が、民法が規定する「婚姻を継続し難い重大な事由に該当するかどうか」が判断基準になります。

「婚姻を継続し難い重大な事由」とは、婚姻関係が破綻し、回復の見込みがない状態のことを言います。たとえば、暴力、犯罪行為のほか、子どもへの態度、金銭感覚、宗教、性的問題、依存症などが該当し、モラハラもそれに含まれると考えられます。

(2)モラハラにはどんなものがあるか

具体的に、モラハラの典型例をいくつか見ていきましょう。

否定的な言葉で被害者を貶(おとし)める

・理由もなく被害者を無視し続ける

・被害者の考えや行動を否定する

・他人の前で被害者を貶める

・異常な束縛をする

・些細なミスを責め立てる

・わざと大きな音を立てて威圧する

・些細なことで舌打ちをしたり、大きなため息をつく

・釈明しても聞く耳を持たない

・自分の非を認めず、理不尽に被害者のせいにする

(3)モラハラが「重大な事由」に該当する場合とは

モラハラが「重大な事由」にあたるためには、重大な侮辱行為を行った場合や、モラハラが長期間にわたる場合など、その内容や程度が、婚姻関係を破綻させ、回復の見込みがないほど重大なものである必要があります。

一方、モラハラが一時的であったり、ありふれた夫婦喧嘩程度のものであれば、「重大な事由」があるとは認められない可能性があります。

 

  モラハラで離婚する際の心構え

(1)モラハラで離婚するためには証拠が重要です

証拠がなければ「重大な事由」を立証できないため、とくに裁判離婚のケースでは、できるだけ多くの証拠を収集することが重要です。

モラハラは、相手を侮辱する、無視するといった目に見えない形で行われることが多いため、客観的な証拠が残りにくいという特徴がありますが、証拠となり得るものとしては、メールやLINEなどの記録があります。また、配偶者のモラハラ発言を録音したり、モラハラを受けたことを日記に記載しておく方法も考えられます。

モラハラが原因で精神疾患を患った場合は、医師の診断書が証拠になる可能性があります。

(2)離婚の意思を強くもつことが重要

注意しておきたいのは、モラハラは継続性の傾向が強いということです。

配偶者が反省するそぶりを見せたことをきっかけに、離婚を踏みとどまるケースが見られますが、その反省が一時的であることも少なくありません。その後、お互いにわだかまりが強く残っているなかで、むしろ、正常な夫婦関係に戻る可能性は低いのではないでしょうか。

心身を蝕むようなモラハラで悩んでいる場合は、一時の感情に流されることなく、この先、同じことが繰り返される可能性があるかどうかを慎重に検討しましょう。そのうえで離婚を決断したならば、離婚の意思を強く持って手続きを進めましょう。

 
 
 

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