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【相続問題】遺産分割協議書と印鑑証明書に関して

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 2025年10月20日
  • 読了時間: 4分

更新日:2025年11月21日


2020年11月に行政手続きにおける押印全廃が発表されましたが、印鑑証明書が必要なケースはいくつか残っています。そのひとつが、遺産相続についての契約書(遺産分割協議書)を作成する際の証明資料として必要とされるケースです。

家族が亡くなって相続が発生した際に、遺産分割協議書を作成するケースがあります。

被相続人(亡くなった方)の銀行口座の引継ぎや不動産登記をする際には、遺産分割協議書とあわせて、相続人全員の印鑑証明書の添付が必要になります。

印鑑証明書には、手続きごとに有効期限が設けられてる場合があるので、わからないことも多いかと思います。そこで今回は、遺産分割協議書に添付する印鑑証明書について詳しく解説します。

 

  遺産分割協議書と印鑑証明書の関係

(1)印鑑証明書が必要である理由

亡くなった方の遺産を、誰にどのように分けるのかを相続人全員が協議し、文書に残したものを遺産分割協議書といいます。

遺産分割協議書は、その内容が正しいものであることを証明するために、相続人全員が実印で捺印し、その実印が本人のものであることを確認するために、相続人全員の印鑑証明書を添付して、銀行の手続や不動産登記、相続税の申告に使用します。

(2)遺産分割協議書に印鑑証明書が必要ない場合

たとえば、相続人が一人だけであれば、遺産分割協議書は必要ありません。したがって、印鑑証明書も不要です。

さらに、相続人が複数であっても、遺産が現金と動産のみで、かつ、相続税の申告が不要であれば、これらの手続きをおこなう必要がないので、遺産分割協議書を作成しても、印鑑証明書を添付する必要はありません。

なお、遺言書がある場合は、検印済みの自筆証書、もしくは公正証書遺言があれば、遺産分割協議書の作成は不要ですし、印鑑証明書も必要ありません。

(3)相続人本人ではない印鑑証明書が必要になる場合

遺産分割協議書に添付するのは、遺産分割協議書に捺印した人全員(つまり相続人全員)の印鑑証明書です。

相続人が未成年者や成年被後見人の場合は、本人ではなく代理人が遺産証明書に記名捺印しますので、印鑑証明書も本人ではなく代理人のものが必要になります。

 

  遺産分割協議書に添付する印鑑証明書などの有効期限

印鑑証明書の有効期限は、手続きによって異なります。

(1)公的機関の場合は有効期限がない

相続登記や相続税の申告の際には印鑑証明書が必要ですが、発効から3か月とか6か月以内といった有効期限の定めはありません。取得から数年経過したものでも大丈夫です。

(2)銀行や証券会社

銀行口座を解約する場合に求められる印鑑証明書は発効から3か月または6か月以内とされることが多いようです。金融機関にとって規定が異なるので、個別にご確認ください。

また、証券会社で有価証券の名義変更手続きをおこなう場合は、発効から6か月以内としているケースが多いようですが、こちらも個別の会社にご確認をお願いします。

(3)そのほか、相続手続きの資料についての有効期限

また、印鑑証明書の問題から離れますが、相続人の戸籍謄本は、被相続人の死亡後に発行されたものである必要があります。

これは、被相続人が亡くなった時点で、その相続人が存命であることを証明するためです。

そのほか、被相続人の除籍謄本などについては有効期限はありません。

 

  印鑑証明書が無効になる場合

印鑑証明書を取得しようとして、登録した証明書が無効になっている場合があります。

(1)別の市区町村に転居した場合

転居する場合、同じ市町村内での引越しであれば、役所に転居届を提出したタイミングで印鑑登録上の住所も自動的に変更されるので、あらためて印鑑登録をする必要はありません。

印鑑登録証もこれまで通り使用できます。

ただし、東京特別区(23区)や政令指定都市の場合、区が異なる転居であれば、転居先の住所で印鑑登録手続きをする必要があります。

遺産分割協議書には現住所を記載する必要があります。遺産分割協議書と印鑑証明書の住所が一致しなければならないので、転居後に印鑑登録をして印鑑証明書を入手する必要があるわけです。

 

  詳しい相続手続きはプロにご相談ください

相続手続きでは多くの証明書を取得する必要があります。たとえば、税務署から添付を求められなかった証明書が、法務局では求められることもあります。受け付ける金融機関によっては、取り扱いが異なることがあり、その都度確認も必要になってきます。

非常に複雑で手間な相続手続きでお困りでしたら、専門の士業にお任せください。

 
 
 

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