【内容証明】いじめ問題解決のための内容証明郵便について
- 行政書士 服部祥明

- 3 日前
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いじめ問題の解決のために、内容証明郵便を送付するのも有力な方法です。
いじめの加害者や学校側に対して、直ちにいじめを止めさせ、損害賠償を請求するための連絡手段として、メールや電話ではなく、内容証明郵便の活用を検討しましょう。
内容証明の基本
(1)内容や発信日時が公的に証明される
内容証明の最大のメリットは、手紙の発信日時や内容が公的に証明されることです。一般的に、「内容証明+配達証明」のセットで用いられます。
(2)郵便局でも控えが保管される
内容証明は保管分も含めて計3通を作成します。万が一、自分の保管分を紛失したとしても、郵便局の保管期間内であれば、手紙の内容を証明してもらうことが可能です。
(3)心理的な圧迫効果がある
内容証明の文面に、「場合によっては法的手段も辞さない」など、差出人の強い意思を表明することによって、相手に大きな心理的プレッシャーを与えることができます。
メールや電話で連絡しても受け流されていた案件が、内容証明を送った途端に進展するというケースも少なくありません。
(4)証拠づくりや相手の出方をうかがえる効果
いじめの証拠を証明することは難しいものです。しかし、内容証明によって、事件の事実が間接的に証明される可能性があります。
内容証明は威嚇効果をもつ一方的な通知ですが、相手側が不安に思って、いじめの存在を認めるような返信をした場合には、それを裁判上の証拠として用いることが期待できます。
(5)受取拒否されても通達した証拠になる
相手が内容証明を受取拒否した場合、その旨の記録が添付されて、差出人に戻されます。このとき、相手が中身を見ていなくても、法的には相手に通達したという扱いになります。
ただし、不在によって戻ってきた場合は受理証明されないので、内容証明のコピーを普通郵便でも送るなど、別途工夫をしておく必要があります。
内容証明のいじめ問題解決の効果
(1)言い逃れをさせない
内容証明で手紙を送ることによって、「郵便物を受け取っていない」という言い逃れができなくなります。文書内で法的手段に言及してあれば、相手側は、裁判や刑事告訴を避けたいと考え、何かしらのアクションをする期待があります。
(2)加害者や学校へのプレッシャー
内容証明郵便を送ることで、加害者や学校に心理的プレッシャーを与えることが期待できます。内容証明郵便に法的な拘束力はありませんが、こちらが法的手段を検討していることを相手に伝えることによって、事態が進行する可能性があります。
学校にいじめの相談をしても、信じてもらえなかったり、なかなか対応をしてくれないケースがありますが、内容証明郵便を送付することによって、学校全体にいじめ問題があることを自覚してもらうことができます。
(3)目的を明確に示すことができる
こちらが求めていることが「いじめを止めること」なのか「損害賠償や処分を求めること」なのか、目的を明確に示すことができます。
たとえば、学校側がいじめの事実を把握しているにもかかわらず、適切な対応をしない場合は、安全配慮義務違反として損害賠償責任を負うリスクが生じます。
(4)裁判の証拠となる
内容証明郵便は、裁判になった場合の証拠になります。
裁判になれば、「言った言わない」「受け取った受け取っていない」の水掛け論を回避することができます。
いじめに対する内容証明を作成する際の注意点
(1)専門の士業に作成を依頼する
いじめ対策の内容証明郵便は、被害者や保護者が作成して送ることもできますが、独自の書式のルールや注意点があり、慣れていない人が作成することは簡単ではありません。書式に不備があると無効になるリスクもあり、説得力のある文面を作成するテクニックも必要です。
したがって、内容証明の作成は、弁護士や行政書士などの士業の専門家に依頼することをおすすめします。士業に作成を依頼し、士業名義で内容証明を送付することで、相手方に心理的プレッシャーを与えることが可能です。
(2)法的責任に言及する
内容証明郵便はただのクレームにならないように、法的責任を追求する旨、記述しなければなりません。
このいじめ行為が、どのような不法行為に該当しているかを主張し、法的措置や損害賠償の内容を記載して、法的責任の追求と謝罪を要求しましょう。
(3)配達証明付きで送る
内容証明を送付する際は、配達証明を付けるようにします。
配達証明とは、送付した内容証明がいつ受取人に配達されたのかが分かるサービスです。
内容証明を送ったあとは
内容証明郵便を送っても、相手から反応があるとは限りません。
(1)何らかの反応があるケース
相手からの反応があるケースでは、その後、いじめが止まる期待ができます。
また、損害賠償請求について反論や示談条件などの回答があった場合は、被害者としてのスタンスを検討し、さらに通知や回答を送るなどの対処を決めることになります。
(2)何も反応がないケース
相手から何の反応もない場合は、再度の内容証明郵便の送付や、訴訟の提起を想定し、裁判にすすむ場合は弁護士への相談を検討してください。





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