【相続問題】遠くに住んでいる相続人との遺産分割協議
- 行政書士 服部祥明

- 3 日前
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親族に相続が発生したとき、相続人の一部が遠方に住んでいるため、なかなかコミュニケーションが取れずに遺産分割協議が進まないといった問題が生じることは少なくありません。
離れて暮らしている親族との協議や各種の手続きのために何度も現地へ足を運ぶ必要が生じ、時間や費用の面でも大きな負担になります。
遠方にいる相続人との遺産分割
相続人の一部が遠方にいる場合には、郵送やオンラインサービスを活用して遺産分割をすすめることが可能です。
(1)オンラインや電話、メール、郵便を活用して協議する
相続人全員が揃って会議形式で遺産分割協議を行うことが不可能な場合は、オンラインの会議システムや、電話やメールで意思確認や協議を行い、遺産分割について最終的に合意に至ることが可能です。合意が成立したところで、対面で集合できる相続人はその場で署名捺印し、集合できない相続人には書類を郵送して、必要個所に署名捺印してもらうことで、遺産分割協議が成立します。
(2)遺産分割証明書も活用
なお、遺産分割協議においては、必ずしも一枚の「遺産分割協議書」に全員が署名押印する形式は必要ありません。
遺産分割協議で合意した内容について、相続人の人数分の「遺産分割証明書」を作成し、当該証明書に相続人全員それぞれ署名押印し、窓口となる相続人が全員分の証明書を取りまとめれば、遺産分割協議書として有効です。
遠方にいる相続人との交渉の心構え
(1)まとめ役を決めて窓口を一本化する
まずは、相続人の中で一人「まとめ役(代表者)」を決めて、他の相続人との連絡や書類送付の窓口を統一することで混乱を防ぎましょう。
相続の手続きにおいては、金融機関や不動産登記など、複数の手続きを同時進行しなければならないので、複数人でバラバラに取り掛かってしまうと、手続きが重複したり、時間がかかってしまう可能性が高くなります。
(2)情報をクリアにする
遠方にいて普段から意思疎通が図れていない相続人にとっては、被相続人がどれだけの相続財産を残したのかわからず、提案された遺産分割をそのまま受け入れてよいかどうか、疑問をもつかもしれません。相続人のひとりでが疑心暗鬼に陥るだけで、遺産分割がすすまないトラブルに発展してしまう危険があります。
このような危険を避けるためには、まとめ役の相続人が、相続財産の一覧表とそれらに関する資料を準備して相続人全員に渡すなどして、財産の透明化を図りましょう。
預貯金であれば、過去数年分の預金通帳の写しを、不動産であれば権利証や不動産の評価書、有価証券については現在の価値がわかる資料などです。
不動産の評価に納得がいかない場合を想定して、複数の不動産業者に不動産の評価をしてもらうといった対応により、疎遠な相続人に不利益が被らないような対策を講じることも必要です。
(3)書類の回覧順やスケジュールをあらかじめ決める
相続手続きを進めていくと、遺産分割協議書や銀行口座の解約や各種契約の名義変更など、さまざまな書面に署名押印しなければならない場面が出てきます。
円滑に手続きを進行するために、書類の回覧の順番や締め切りを定めて、相続人全員で共有しましょう。
(4)専門職のサポートに任せる
相続人が自力で不慣れな相続手続きをすすめていくと、書類の準備不足や金融機関や行政窓口がわからないなど、さまざまな理由で四苦八苦してしまいます。
こんなトラブルに備えて、行政書士や司法書士といった相続手続きの専門家のフォローがあれば、安心して手続きを進めることができます。
遺産分割協議書や相続登記といった、法律や登記の専門知識が必要となる書面作成や手続きにおいて重大なミスを防ぐためにも、専門家の力を借りることをおすすめします。





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