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【内容証明】内容証明郵便以外に有効な通達ツールはあるか

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 9 時間前
  • 読了時間: 4分


内容証明郵便は、ビジネスや日常生活におけるトラブル予防や解決の手段として広く活用され、契約解除や債権回収、権利侵害への対応など、法的な意味を持つ通知を行う際に効果的です。

内容証明を送付することによって、相手にプレッシャーを与え、こちらの要求に応じる可能性が高まります。

一方で、内容証明郵便以外にも、郵便物の配達記録を残せるサービスがいくつかあります。たとえば「特定記録」は、郵便局が郵便物等を引き受けた事実を記録するサービスです。また、「書留」で郵便物を送れば、引受けから配達までの送達過程が記録されます。

それでは、なぜ内容証明郵便が選ばれるのでしょうか。今回は、内容証明以外の通達方法を紹介し、その違いについて解説します。

 

  内容証明以外の郵便サービス

(1)特定記録郵便

特定記録郵便は、郵便の引受と配達状況を記録するサービスです。

郵便局の窓口で差し出し、受領証に記載されたお問い合わせ番号で配達状況を追跡できます。ただし、差出人は郵便物を発送した客観的な証明を得ることができますが、郵便物の内容までは証明してもらえません。

(2)配達証明郵便

配達証明郵便とは、郵便物が相手に「いつ配達されたか」を公的に証明するもので、一般書留郵便に付加するオプションとして利用できます。

配達が完了すると、差出人に「配達証明書」が送付されます。配達証明書によって、「相手に郵便物を配達した」という事実の証明が可能となり、万が一、訴訟等に発展した場合には重要な証拠にもなります。

ただし、特定記録郵便と同じく、郵便物の内容までは証明してもらえません。

(3)書留(簡易書留)

書留とは、配達までの郵便物等の配達過程を記録しているサービスです。

「一般書留」「現金書留」「簡易書留」の3種類がありますが、手紙については、おもに簡易書留が使用されます。

簡易書留は、郵便物の引受けと配達を記録し、万が一の事故の際には5万円までの実損額が賠償されます。簡易書留は配達記録が残りますが、やはり文書の内容までは証明されません。

 

  電子メールに内容証明郵便と同様の効果はあるか

残念ながら、電子メールには内容証明同等の法的効果はありません。

(1)法的効力を持たせることが難しい

電子メールを送った場合、文章の内容や送信日時を確認することができますが、その事実によって法的効力を持たせるのは、難しいと考えられています。

極端な話、メールの差出人を偽装することも理論上可能であり、メールを受信する側に「開封したが詐欺だと思った」と言われてしまう可能性があります。

(2)開封や到達を証明できない

電子メールの場合、受信した人がメールを開封したかどうか、アドレスに正しく到達したかどうかは、送信者の立場から確認することが難しい仕組みになっています。

 

  SMS送信サービスを活用する

SMS送信サービスは、SMS(ショートメッセージサービス)を利用して、スマホ等の携帯端末に通知を行うものです。

一部のSMS送信サービスの中には、督促業務に対応した機能を備えている、「債権譲渡通知等送信サービス」があります。

経済産業省および法務省から、「債権譲渡の通知等に関する特例に係る新事業」として認定を受けたサービスであれば、未払い債権の督促状や各種通知等のために、内容証明郵便の代替手段として使用することができます。

 

  内容証明郵便に勝る手段はなさそう

内容証明郵便は、送付した文書の内容を公的に証明できる点が最大の特徴です。一方で、特定記録郵便、配達証明郵便、簡易書留の場合は、郵便物を送った事実や配達記録は残りますが、郵便物の内容までは証明されないことから、効果面ではかなり劣ります。

したがって、内容証明郵便は、法律上の意思表示を明確にし、紛争の事前防止や解決のために、もっとも有効な通達手段であるといえそうです。

また、SMS送信サービスは、内容証明郵便に匹敵する効果があるとはいえ、まだまだ一般的に浸透していないことから、送付相手に対する心理的効果の面からしても、内容証明郵便に軍配が挙がるように思います。

 
 
 

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