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【内容証明】内容証明郵便を無視したらどうなるか

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 2025年11月26日
  • 読了時間: 4分


内容証明郵便とは、「文書の内容、差出人、宛先、作成した年月日」とともに、郵送した事実を公的に証明することができる郵便です。

一般的に、法的手段に訴える前段階として利用されることが多いですが、内容証明自体に法的拘束力はありません。

内容証明の差出人は、受取人に何らかのリアクションを求めています。

しかし、受取人に回答を義務付けられているわけではないので、返信する必要があるかないか、あるとして何を回答すべきかについては、慎重に考える必要があります。

まずはその前提として、内容証明郵便を受け取るかどうかという課題があります。

 

  内容証明郵便の具体的な要求

「慰謝料を支払え」「損害賠償金を支払え」「貸金を返せ」といった、金銭の支払いに関する要求や、クーリングオフや契約解除の要求が多いと思います。それと同時に、指定の期限までに振込されない場合は法的手続に移行する、といった内容が付されていることが多いでしょう。

そのほかには、遺産分割協議への参加要求や、離婚した子どもとの面会の要求といったケースもあります。

 

  内容証郵便の受け取り拒否

(1)配達の仕組み

内容証明郵便は、ポストに投函されるのではなく、配達員が直接手渡しして、受領のサインを貰います。受取人は、必ずしも本人である必要はなく、家族や、法人宛ての場合は社員でも受け取り可能です。

(2)宛先人不在の場合

「不在」の場合には、不在連絡表が入り、宛先人本人が最寄りの郵便局に出向くか、希望すれば再配達されます。

不在通知を無視すれば、一定期間(原則として1週間)郵便局で保管された後に、差出人に「宛先人不在」の連絡のうえ、返送されます。

(3)受け取り拒否の場合

宛先人が配達員に受け取り拒否の旨を伝えれば、内容証明郵便は差出人に返送されます。

その場合、「相手先が受け取りを拒否した」ことが差出人に伝わります。

 

  内容証明郵便を受け取り拒否することのリスク

内容証明郵便を送付するということは、相手に慰謝料や一定の行為を請求する強い意志があるということなので、放置しておくと裁判などの法的手続をとられる可能性があります。

受け取らなくとも事態が好転する可能性は低いので、受け取り拒否や無視は絶対にすべきではありません。そのような対応をすると、以下のようなリスクが生じる可能性があります。

(1)不誠実な対応だと受け取られる

内容証明郵便を無視したことは差出人に伝わり、不誠実な対応であると受け取られてしまいます。手紙を無視するのは相手に悪印象を与えるだけでしょう。

(2)交渉による解決が困難になる

内容証明郵便は、訴訟の前段階などとして利用される手段です。

すなわち、直ちに裁判に訴えるのではなく、あえて内容証明郵便を利用していることからすると、交渉による解決の余地があるということになります。

訴訟に発展すると、解決までに多くの時間と費用がかかるので、交渉で解決できるのであれば、その方が望ましいというケースは多いでしょう。しかし、内容証明郵便の受け取りを拒否したり、無視してしまうと、交渉による解決の道を閉ざす結果になってしまいます。

(3)訴訟を提起される

「ただの脅しだ」とタカをくくって、内容証明郵便を無視していると、相手は、交渉による解決の余地がないものと判断して、直ちに訴訟提起などの法的手段に出てくるかもしれません。

受取人側としては、そのような法的手段に対応しなければならないリスクが生じます。

 

  内容証明郵便を無視するのは避けるべき

内容証明郵便が届いた際には、よほどの事情がない限り、中身を確認した方がよいです。

受け取り拒否をすると、相手の要求がわからないのと同時に、なにより、相手の感情を逆なでして、最終的に訴訟などの強硬手段に発展してしまう危険があります。

事案にもよりますが、適切な交渉を行えば、訴訟を回避し、交渉による円満解決ができる余地は多分にあります。内容証明の要求に対して、可能な限り、交渉で終わらせるよう努めることは、当事者にとってベストな態度だと思います。

 
 
 

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