top of page
検索

【相続問題】戸籍調査の基本

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 2 時間前
  • 読了時間: 5分


遺産相続が起こったときには、相続人調査を行い、誰が相続人になるかを確定しなければなりません。法定相続人が全員参加して、遺産分割協議を進める必要があるからです。

相続人調査では、被相続人(亡くなった方)の、生まれてから亡くなるまでのすべての戸籍謄本を集めなければならないので、大変時間や労力のかかる作業になります。

 

  相続人調査の理由

被相続人が遺言書を遺していない場合、相続人が集まって、具体的な財産の相続方法を決める「遺産分割協議を行う必要があります。

相続人が一人でも欠けていると、遺産分割協議を行っても無効になってしまうので、誰が相続人になるかを正しく確定しなければなりません。

 

  戸籍の種類

戸籍にはいくつかの種類があります。取得の際に混乱しないようにしたいところです。

(1)戸籍謄本

戸籍謄本は、夫婦と未婚の子によって構成されていて、家族の身分を証明する記録です。たとえば、夫婦と未婚の子が二人の家族であれば、4人全員の身分事項が記載されています。

(2)除籍謄本

戸籍に入っている人が全員死亡するか、婚姻や本籍地の移動によって、構成員がひとりもいなくなった状態の戸籍謄本は、除籍謄本になります。

(3)改製原戸籍謄本

改製原戸籍謄本は、戸籍の電子記録化などによって、新たに戸籍が編成された場合、元となっている戸籍の写しです。

新たに戸籍謄本が作成されると、データはそちらに移りますが、その際、古い戸籍はそのまま役所で保管されて「改製原戸籍」となります。

(4)戸籍抄本

戸籍抄本は、通常、戸籍の構成員ひとり分の戸籍です。家族全員分の戸籍は戸籍謄本、構成員の一部の人の戸籍は戸籍抄本と呼ばれます。

 

  戸籍調査の手順

(1)被相続人の戸籍調査

相続人調査においては、被相続人の出生から死亡時にいたるまでの、すべての戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本の収集が必要です。

これらの謄本類は、すべて連続している必要があり、途中で抜けや漏れがないようにします。

連続した戸籍謄本や改製原戸籍謄本などをすべて集めると、被相続人の過去の結婚歴や離婚歴、本籍地の移動を含めた家族関係の履歴が詳細に明らかになります。

そのほか、被相続人の過去の配偶者との間の子ども、養子養親関係、認知した子どもなどを含めてすべての相続人を把握できます。

(2)被相続人以外の戸籍調査

必要な戸籍収集の範囲は、被相続人の家族関係によってさまざまです。いくつかパターンを紹介します。

①被相続人の妻、両親と子どもが亡くなっている場合

子どもの出生から死亡までの戸籍と、亡くなった両親の出生から死亡までの戸籍、兄弟姉妹の出生から現在の戸籍が必要です。

亡くなった子どもの子ども(孫)が相続人になりますが、孫以外に、子どもに養子や認知した子がいれば相続人になるので、それらの有無を確認します。孫などがいない場合は、被相続人の兄弟姉妹と、両親の戸籍調査によって、被相続人にとって異父母となる兄弟姉妹などが見つかれば、それらの人も相続人になります。

②生涯独身の被相続人で、両親が亡くなっている場合

両親の出生から亡くなるまでの戸籍(異父母兄弟姉妹の有無も確認)と、兄弟姉妹の出生から現在までの戸籍が必要です。兄弟姉妹が亡くなっているときは、甥姪が相続人になります。

③被相続人に子どもがなく、両親や祖父母が全員死亡している場合

両親の出生から死亡するまでの連続した戸籍謄本が必要です。被相続人が結婚していれば妻が、未婚でなおかつ兄弟姉妹がいなければ、相続人不在となります。

 

  戸籍謄本の請求方法

(1)本籍地の市区町村役場で取り寄せ

戸籍謄本、除籍謄本、改製原戸籍謄本は、明治時代などの古いものから現在まで、すべて、本籍地のある市町村役場に保管されているので、そちらの市区町村役場で発行してくれます。本籍地が遠方であれば、郵送で請求することも可能です。

(2)出生から最後の戸籍を請求

人は出生後、結婚や離婚によって本籍が移転します。そのほか、両親の離婚や、転居に伴って本籍を移転する場合もあります。

相続人調査をするためには、被相続人の最後の本籍地から、順に遡って出生時まで、連続した戸籍をすべて取り寄せる必要があります。途中で本籍地が移動している場合は、移動先の市町村役場から順番に取り寄せなければなりません。取得する戸籍には、戸籍謄本のほか、改製原戸籍謄本や除籍謄本も含まれています。

本籍地が何度も移っている場合は、非常に長い時間と手間がかかります。

(3)誰が戸籍を取り寄せることができるか

個人情報が集積された戸籍謄本類は、誰でも自由に取得できるものではなく、申請できるのは、相続人となる者と定められています。

具体的には被相続人の配偶者や直系親族及びその代理人です。代理人が請求する場合には、委任状が必要です。なお、弁護士や行政書士、司法書士は、職権で業務上必要な戸籍謄本類を取り寄せることが可能です。

相続専門の士業が相続人調査を行うことにより、必要な戸籍謄本類を漏れなく確実に集めることができます。スムーズな相続手続きのために、ぜひ、プロのサポートを検討してみてください。

 
 
 

コメント


bottom of page