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【内容証明】不倫による慰謝料請求を無視したらどんなリスクがあるか

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 11 分前
  • 読了時間: 5分

不倫慰謝料請求の内容証明郵便は、相手に「慰謝料を請求します」という主張を知らせるためのツールです。それだけで即座に、請求書の内容通りに金銭を支払う義務が発生するものではありませんが、内容証明を無視したり放置すると、交渉を放棄したとみなされ、訴訟に発展するなどの大きな問題に発展する可能性があります。

 

  慰謝料請求における内容証明郵便の意味

(1)内容証明郵便とは

内容証明郵便は、郵便物の「差出人と日付、宛先、内容」を、日本郵便が証明する仕組みです。慰謝料請求をする場合には、「この日に自分の主張を相手に確実に届けました」と裁判で証明するために用いられています。

(2)内容証明郵便の効果

もっとも、内容証明には内容の正しさを担保する効果はありません。あくまでも書かれている内容を相手に通知した事実について、確実に証明する機能があるだけです。

内容証明郵便には、相手にプレッシャーを与える効果とともに、今後の訴訟に向けた第一歩という意味合いがあります。とくに弁護士名の内容証明郵便の場合は、要求に応じなければ法的手続き(訴訟)を実行される危険があります。

 

  内容証明が無視される事情

慰謝料請求の内容証明郵便が無視される理由としては、以下のようなものがあります。

(1)経済的理由

相手方に慰謝料を支払う経済力がないと、高額な慰謝料の支払い不能を理由に、応答を避ける傾向があります。

(2)法的知識の不足

内容証明郵便の法的意味や無視した場合のリスクを理解していない場合もあります。単なる脅しだと思い込んで、自己判断で無視するケースも多いです。

(3)感情的な反発

不貞行為を否認する気持ちや、請求者に対する反発心から、意図的に無視する場合があります。とくに、関係が終了した後に慰謝料を請求されると、余計に感情的になりやすく、冷静な判断ができないことが多いようです。

(4)時間稼ぎ

慰謝料請求には3年間の消滅時効があります。時効期間の経過を狙って、意図的に無視し続けるケースもあります。

 

  不倫慰謝料請求を無視するとどうなるか

(1)「無視」とは
①郵便の受け取りを拒否

内容証明郵便は、郵便局の配達員から手渡しで受け渡ししますが、「受け取らない」と言えば無理に渡されることはありません。そうすると、日付と共に受け取りを拒否した事実が記録され、発信者に伝えられます。

②不在の偽装など

受取人不在の場合は不在票が残され、配達人は郵便局に持ち帰ります。その後、7日間郵便局で保管されますが、不在通知(不在票)に対して反応がなければ、差出人に返送されます。なお、内容証明は、通常の書留郵便と同様、家族でも受け取り可能です。

③受け取り後、無視する

内容証明を受け取ると、発信者に受領証が発行されます。回答期限を過ぎても反応がなければ、内容証明を無視されたことが発信者にわかります。

(2)無視し続けると訴訟の可能性がある
①再度の要求

一度受け取りを拒否した後に、相手がまた内容証明郵便を送ってくる場合があります。あるいは、特定記録郵便や普通郵便によって通知がくる場合もあります。無視を続けていると、相手方が交渉不可能と判断し、裁判を起こされる危険が高まります。

②訴訟になると

内容証明には、「いつまでに返答がない場合は、法的手続きを進める」などの文言が加えられているケースがほとんどです。

実際に訴訟が提起されると、裁判所から書類が届きますが、これも続けて無視すると大変な状況になります。裁判を欠席すると、ほとんどのケースで相手方の主張がそのまま認められて判決が下されます。相手方が強制執行の申立てを行えば、給与などが差し押さえされてしまいます。

(3)訴訟以外のリスク
①感情の悪化

無視する態度は、相手方の心証を著しく毀損します。誠実に対応していれば、相場よりも低額で解決できる可能性もあったのに、そのチャンスをふいにしてしまうかもしれません。

②遅延損害金の発生

慰藉料には、年3%の遅延損害金が加わります。時間が経過するほど支払総額が増加するので、結論の引き伸ばしにはメリットはありません。

③職場や周囲への周知リスク

内容証明が無視されると、相手方は職場や友人、家族への接触を試みるかもしれません。真摯に対応しないことによって、恥ずかしい事実が周囲に広まってしまうリスクがあります。

 

  問題解決のための手順

内容証明郵便を受け取った場合には、どのように対応すれば良いでしょうか。

(1)内容の確認と相手への連絡

内容証明郵便を受け取ったからといって、その後の交渉が不利になるわけではありません。受取拒否や無視を続けることのほうが、はるかにハイリスクです。まずは、内容証明郵便の内容を確認するのが適切な対応です。

(2)反論すべきことは反論する

事実と違う内容があれば反論すべきです。交渉においては感情的にならないように注意しながら、不倫の事実があったのであれば、真摯に事実を認め、相手に謝罪することも大切です。

(3)減額交渉する

相手から提示された賠償額が不相当に高いというのはよくあることです。たとえば、不倫行為は存在したものの、一度きりの関係だったのであれば、減額事由として考慮されます。また、相手が既婚者という事実を知り得なかったのであれば、損害賠償責任が発生しないことの主張材料となります。

(4)条件に合意できずに裁判に発展したら

当事者同士での慰謝料の話し合いが難しい場合は、弁護士を交えて交渉を進めていくことをおすすめします。時間が経つと協議がもつれることが多いので、早めに専門家に相談しましょう。

 
 
 

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