【内容証明】内容証明を行政書士名で出すメリットについて
- 行政書士 服部祥明

- 1月21日
- 読了時間: 4分

内容証明郵便は、郵便局で手続きをすれば、誰でも送ることができます。
トラブルの解決や、意思表示の手段として利用されることが多い内容証明ですが、自分自身で作成するか、それとも専門家に依頼するかによって、結果が大きく変わる可能性があります。
そこで今回は、内容証明を行政書士に依頼する具体的なメリットや費用相場などについて、専門的な視点から解説します。
内容証明郵便の役割
内容証明郵便は、日常的なやり取りとは一線を画す法的な重みを持つ書面です。その性質を正しく理解することが、トラブル解決への第一歩です。
(1)内容証明郵便とは何か
内容証明郵便は、郵便局が、「いつ、誰が、誰に、どのような内容の書面を送ったか」を公的に証明してくれるサービスです。
相手方が「そんな手紙は受け取っていない」「中身は見ていない」といった主張をすることを封じ込める効果があります。ただし、内容証明自体には差押などの強制力はなく、あくまでも、通知した事実を客観的に残すことが主目的です。
(2)内容証明が有効なケース
内容証明が力を発揮する代表的な事例として、売掛金の回収や貸金の返還請求、クーリングオフの通知があります。
支払期限を明記し、法的措置の可能性を示唆して支払いを促したり、期間内に確実に意思表示を行った証拠を残すことができます。
そのほか、不倫の慰謝料請求やハラスメントに対する抗議をする際には、内容証明は、論点を整理して解決へ導く一助となります。
行政書士に作成を依頼する意義
(1)専門家に任せることの安心感や期待
自分自身で作成することも可能な内容証明を、あえて行政書士に依頼する理由はどこにあるのでしょうか。
行政書士は、官公署に提出する書類や権利義務に関する書類の作成を専門とする国家資格者です。内容証明の作成においては、事実関係を法的に整理し、適切な形式で書面を構成することができます。法的な体裁が整った書面は、相手方に対して「こちらは真剣に対応している」という姿勢を示す強力な手段となります。
届いた郵便物に行政書士の名前が入っているだけで、相手の印象が一気に変わる可能性もあります。弁護士にも同様の書類作成を依頼することもできますが、費用が高額になることもあるので、安価にできるという面でのメリットもあります。
(2)記載内容の正確性と証拠能力の担保
内容証明には厳格な形式上のルールがあります。
一行の文字数や、一枚の行数が細かく定められており、これに反すると受理されません。また、記載内容に不備や矛盾があると、後の裁判で自分に不利な証拠となってしまう恐れがあります。行政書士は内容証明の形式を熟知しているだけでなく、論理的整合性を保った文章を作成することができるので、証拠能力を担保してくれます。
(3)心理的なプレッシャーによる早期解決の期待
行政書士名で作成された内容証明には、職印が押印されます。
個人名で送る手紙と比較して、受け取った側の緊張感が全く異なります。この心理的な影響力こそが、行政書士に依頼する最大のメリットです。手紙に士業の名前が記載され、職印が押されていることによって、受け取った際の印象は大きく左右されるでしょう。
相手が心理的なプレッシャーを察知した結果、「しっかり対応をしなければ」と判断する可能性が高まります。
行政書士への依頼にかかる費用相場と内訳
行政書士に内容証明を依頼する場合の費用は、案件の複雑さによって変動します。
一般的な相場としては、15000円から30000円程度が目安です。費用には、事実関係のヒアリング、文案の作成、郵便局での発送代行手続きが含まれます。
基本的に、成功報酬が設定されることは少なく、示談交渉が含まれる場合は弁護士の領域となるため注意が必要です。
紛争性がある場合は要注意
紛争性のある事案については、弁護士法において、弁護士または弁護士法人以外の者が報酬を得る目的で取り扱ってはならないことが定められています。
したがって、すでに紛争性のある事案、もしくは紛争に発展する可能性がある事案の紛争の恐れがある案件については弁護士に依頼してください。





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