【相続問題】被相続人の所有していた不動産を調べる方法
- 行政書士 服部祥明
- 4 日前
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被相続人(両親や親族など)が亡くなったとき、家族の誰も知らなかった不動産を所有していたことが発覚するケースは少なくありません。
遺言書があれば財産分割はスムーズに運ぶと思いますが、突然の事故や予期せぬタイミングで相続が開始してしまうと、被相続人がどのような不動産を所有していたのか分からないまま、相続手続きを進めなくてはなりません。
不動産の存在を把握していないと、固定資産税の支払いが滞ったり、売却の手配ができないなど、後々大きなトラブルに発展する可能性があります。
こうした事態を避けるためには、被相続人が所有していた不動産を適切に調査することが必要です。
被相続人の所有不動産を見つける方法
(1)固定資産税の納付通知書
固定資産税は、毎年1月1日時点で不動産を所有する人に課税されます。
被相続人が不動産を所有している場合、毎年4月5月ごろに、市区町村から固定資産税の納付通知書が送付されます。被相続人の遺品を整理して、納付通知書が出てきた場合は、不動産を所有していた可能性が高いと判断できるでしょう(1月1日以降、その不動産を売却した可能性はあります)。
●納付通知書が見つからない場合に想定すべきケース
納付通知書が見つからないからといって、必ずしも不動産を持っていなかったとは限りません。以下のようなケースが考えられます。
①共有物件の場合、納付通知書はほかの共有者の住所に送付されている
②被相続人の引越しなどによって、通知書が転送されずに紛失している
③被相続人が固定資産税を滞納していたため、書類が所在不明になっている
こういった理由に該当する可能性もあるので、納付通知書の有無だけで判断せず、他の方法でもしっかり調査することが大切です。
(2)登記資料や権利証
遺品を整理していると、古い「権利証(登記済証)」や「登記識別情報通知書」が出てくる場合があります。
これらの書類に記載されている資料から、最新の登記識別情報通知書を取り寄せてみましょう。調査の結果、その不動産が被相続人名義である場合があります。
(3)名寄帳
名寄帳(なよせちょう)とは、市区町村の役所で管理されている固定資産税の課税台帳のようなものです。
名寄帳には、被相続人が所有していた土地や建物が一括して記載されているため、家屋や宅地、農地、山林など、あらゆる不動産を網羅的に把握できます。
①宅地だけでなく山林や農地も一括確認できる
山林や農地は評価額が低く、固定資産税が免税点以下となる場合もあります。
その場合、固定資産税の納付通知書には記載されないのです。そこで、名寄帳を調査することによって、免税点以下の山林や農地の存在も把握することができるのです。
②共有名義の不動産も記載がある場合が多い
固定資産税の納付通知書などの書類は、所有者全員ではなく、共有者の一人に通知されます。
したがって、納付通知書の有無だけでは、共有名義の不動産を把握できないケースがあるのです。共有者が誰なのかを把握しないまま相続手続きを進めると、トラブル化する可能性も生じるため、名寄帳や登記簿の情報を照らし合わせながら、他の共有者と連絡を取り合って協議を進めなければなりません。
名寄帳を活用する際の注意点
名寄帳は市区町村単位で作成されています。
したがって、被相続人が複数の市区町村に不動産を持っていた場合は、それぞれの市区町村に名寄帳を請求する必要があります。とくに山林などの場合、不動産が複数の市町村にまたがっていたり、あるいは複数の市町村に点々と複数の山林を所有している可能性があります。
その場合は、名寄帳以外にも、遺品からも情報を発掘して、不動産の有無を確認する必要があります。

