【内容証明】立ち退き請求のための内容証明郵便の活用について
- 行政書士 服部祥明

- 1月7日
- 読了時間: 3分
更新日:1月8日

立ち退き料を請求するときには、話し合いだけではなく、さまざまな請求方法があります。
最終的に、裁判にすすまないと解決しないケースもありますが、その前段階として、内容証明郵便を利用することも、請求方法のうちのひとつです。しかし、内容証明郵便には利用する際のメリットやデメリットがあるので注意が必要です。
その他の立ち退き料を請求する方法とも比較をしながら、内容証明郵便の有効利用を検討しましょう。
内容証明郵便の効用
内容証明郵便は、発送した文書の内容や宛先、送り主、日付などを、郵便局が証明してくれるサービスです。文書は、郵送した日から5年間にわたって郵便局で保存されます。
文書を普通郵便で送った場合に、相手から「手紙は送られてきていない」と主張されてしまえば、法的証拠として提示することが難しくなりますが、内容証明郵便で送った場合は、裁判においても、「いつ、誰が誰に、どんな内容の文書を送ったか」という主張が認められます。
貸主が立ち退き料を請求できるケース
立ち退き料は、貸主が自由に請求できるものではありません。以下のような、やむを得ない事情があるときに限って、立ち退き料を請求することができます。
●賃貸物件を建て替える場合
●賃貸人が自宅として使うため
●道路の拡幅などの公共事業で立ち退く場合
立ち退き料請求で内容証明郵便を送るメリット
(1)相手側に行動を促す効果がある
内容証明郵便は、電話やメールなどと違って費用がかかるうえ、調停や裁判で使用されることもあるため、問題を解決するという、こちらの強い姿勢を相手側に強く主張できます。
相手側はプレッシャーを感じて、何らかのリアクションをしてくる可能性が高くなります。
(2)文書受け取りの確実な証拠になる
内容証明郵便は書留で郵送されるため、相手側が「受け取っていない」と主張をしても、認められません。
立ち退き料請求で内容証明郵便を送るデメリット
(1)脅迫や恐喝を問われる危険がある
強圧的な内容の内容証明郵便を送付すると、脅迫や恐喝をしていると問われかねません。
内容証明郵便はあくまで交渉のために利用するものなので、一定の譲歩案を内容に盛り込んで送付しましょう。
(2)内容を撤回できない
内容証明郵便を送付したあとで、内容の間違いが発覚しても、一度送付した内容証明郵便は撤回できません。また、相手に有利な内容が記載されていた場合、その記録が残ります。
交渉を有利にするために内容証明郵便を送付したにも関わらず、内容の不備により、こちら側に不利に働いてしまうようでは意味がありません。
事前に専門家に相談し、内容を精査した上で送付するようにしましょう。
内容証明郵便以外の請求方法
内容証明郵便のほかの問題解決方法としては、以下のものがあります。
(1)話し合いによる解決
話し合いは、お互いの意思を強制しない請求方法です。
相手に強く迫るのではなく、立ち退きをしてもらうというスタンスで交渉に臨みます。調停や裁判にすすむと時間も費用もかかるので、話し合いで条件が整い、解決できれば、それに越したことはありません。
(2)調停や裁判
話し合いで解決できなければ、調停を行うことになります。
原則、弁護士を立てて相手側と話し合いを行います。調停委員が同席して両者の意見を調整し、調整がまとまれば調停成立となります。
調停でも解決できない場合は、裁判にすすみます。
裁判になると、相手側とこちら側の事情を考慮して立ち退き料が算定されます。公平な金額が算出されるため、立ち退き料が増額されるとは限りません。





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