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【相続問題】亡くなった親族の財産を発見する方法

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 31 分前
  • 読了時間: 5分


親族が亡くなると、遺産分割に先立って、故人(被相続人)の財産を確認する必要があります。

財産の全体像が不明のまま、遺産分割をしてしまうと、のちに財産が見つかった場合に、遺産分割協議をやり直さなければならない事態にもなりかねません。また、遺産にはプラスの財産だけでなく、マイナスの財産(借金)が含まれている場合もあります。したがって、遺産分割においては、分割対象の財産に漏れがないように、相続財産の調査をする手順が不可欠です。

そこで今回は、亡くなった方の財産の調べ方について、財産の種類ごとに紹介します。

 

  不動産

(1)固定資産税の納付通知書で不動産の有無を確認する

固定資産税は、毎年1月1日時点で不動産を所有している人に課税されます。したがって、被相続人が不動産を所有していれば、固定資産税の納付通知書が市区町村から送付されているはずです。

(2)登記資料や権利証から所有不動産を把握する

家の中を整理していると、「権利証(登記済証)」や「登記識別情報通知書」などが出てくる場合があります。これらの資料は、過去にその不動産を所有していた証拠です。

最新の登記識別情報通知書を取り寄せて、現在も引き続き所有権が残っているかどうかを確認しましょう。

(3)名寄帳を取得して不動産の全体像をつかむ

名寄帳(なよせちょう)は、市区町村が管理している固定資産税の課税台帳です。被相続人が、当該の市町村に所有している土地や建物が一括して記載されているので、家屋や宅地、農地、山林など、あらゆる不動産を網羅的に把握することができます。

(4)「所有不動産記録証明制度」について

2026年2月から「所有不動産記録証明制度」を活用できるようになりました。

これは、不動産の登記に記載された名義人の住所や氏名を元に、その名義人が所有している全国の不動産を一括で調べることができる仕組みです。被相続人が登記簿上の所有者として記録されている不動産が一覧でリスト化されているので、市区町村を問わず、全国の不動産情報を確認できるため、自治体ごとに名寄帳を確認する必要がなくなりました。

ただし、この証明制度では「氏名」と「住所」で検索するため、名義人が結婚して姓が変わったり、引っ越しをして登記簿上の住所を更新していない場合は、現在の住所で検索してもヒットしない可能性があります。また、名寄帳と同じく、先代名義や法人名義の不動産は確認できないので、注意してください。

 

  預貯金

キャッシュカードや通帳が残されていれば、被相続人の銀行口座を把握することができます。被相続人の自宅をくまなく調べるところからスタートです。

ネット銀行の口座を持っている場合は、パソコンや携帯電話から、口座の存在が判明することも考えられます。

どの金融機関と取引しているかさえわからない場合は、発見は難しいですが、最悪、金融機関名さえわかれば、各金融機関で全店照会という調査を行って、支店名や口座情報を知ることができます。

 

  株式、投資信託

(1)残高証明書など

株式や投資信託は、証券会社から送られてくる残高証明書、取引履歴などの資料から、銘柄や口数を確認します。

(2)ノベルティなど

自宅に置いてあるカレンダーなどのノベルティグッズや郵便物、被相続人名義の口座がある証券会社に問い合わせることで、所有株式を発見できる可能性もあります。

(3)インターネット取引の場合も

ネット証券を利用していたケースでは、パソコンやスマホの「ブックマーク(お気に入り)」や閲覧履歴、証券会社のHPやログイン画面が登録されていれば、その証券会社を利用している可能性が高いと思います。

(4)ほふりの活用

証券会社が判明しない場合は、上場株式の振替を一括管理している証券保管振替機構(通称「ほふり」)に照会して、故人名義の口座がある証券会社を把握できる場合があります。

 

  保険

(1)保険証券やハガキ、「ご契約内容のお知らせ」など

保険会社から送られてくる保険証券やハガキなどの資料をもとに、契約の有無を把握します。生命保険に加入している場合は、「ご契約内容のお知らせ」が届きます。

保険契約があるだけでは、情報として不十分なので、解約返戻金(見込額)証明書などの資料を保険会社から取り寄せましょう。

死亡保険金の請求には期限があります。多くは、被保険者が亡くなった日から3年以内で時効になってしまうので、注意しましょう。

(2)一般社団法人生命保険協会で調査する

上記以外の方法として、一般社団法人生命保険協会という団体が有料での調査を提供されています。

利用できる方(照会者)の範囲は照会対象者の法定相続人・照会対象者の法定相続人の法定代理人または任意代理人・照会対象者の遺言執行人となっています。

 

  借金

被相続人に借金があれば、相続人に相続されます。亡くなった方に負債がある疑いがある場合は、正しい調べ方を知って負債をしっかり洗い出す必要があります。

(1)消費者金融からの郵便物や通帳など

消費者金融からの郵便物がないかなど、故人の自宅や郵便受けで確認します。また、被相続人の通帳に定期的な引落しがないか、確認しましょう。

(2)信用情報機関への情報開示請求

この他、信用情報機関、全国銀行協会等に照会するという方法も考えられます。

消費者向けローンについては、「信用情報機関」へ情報開示して確認することができます。

信用情報機関とは、個人のローンやクレジットの利用履歴を登録している専門機関のことで、その人がどこの貸金業者や金融機関からどのくらいの借り入れをしているかを詳細に把握しています。信用情報機関には、「JICC」「CIC」「KSC」の3種類があるので、すべてに対して情報開示請求してください。

(3)連帯保証債務に要注意

被相続人が事業者だったケースでは、連帯保証債務に注意しなければなりません。被相続人が法人を経営している場合は、会社の負債を保証していたり、知り合いの経営者の保証人になっているケースも少なくありません。

連帯保証債務の場合、主債務者が返済している限り、保証人に督促は来ませんが、支払いが滞ると、被相続人の相続人に請求が来ます。

被相続人の会社関係書類も含めてチェックをし、連帯保証債務がないかを確認しましょう。

 
 
 

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