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【家族問題】いまさら聞けない戸籍の話

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 16 時間前
  • 読了時間: 4分


日本には、国民の家族関係や所在を証明するための、住民票と本籍(自分の戸籍のこと)という2つの仕組みがあります。一般的には、この2つの違いを意識していない人も多いと思います。

そこで今回は、いまさら聞けない戸籍の仕組みや役割について解説していきます。

 

  住所と本籍の違い

簡単にいえば、住所地とは「住んでいるところ」、本籍地は「戸籍があるところ」です。

(1)住所とは

住所とは、自分が住んでいる場所として、市区町村に届け出ている場所で、生活の本拠として扱われている場所です。住所を基準に国民健康保険に加入し、税金が課されるため、引っ越しするときは異動させる必要があります。

(2)本籍とは

本籍は、出生するときに登録される地域の役所に登録されます。また、結婚すると出生時の戸籍を離れて、あらたに自分と配偶者のあらたな本籍を作ります。

住民票と同じく、氏名や住所、生年月日、性別などの個人情報が記載されていますが、住所は記載されておらず、住民票とは内容が異なります。どこに本籍を置くかは自由です。たとえば、皇居や大阪城、甲子園球場を本籍にしている人もいます。

住所とは違い、本籍がどこかによって生活に直接与える影響はほとんどありません。

(3)住所と本籍が混乱してしまう理由

住所と本籍地が混同しやすいのは、元々住所と本籍地が同じだったことが原因です。

かつては家族全員が同じ場所で生活していることが多かったものが、時代の変化で家族の分散化がすすんだことから、住所と本籍が別のものとして管理されるようになった歴史があります。

(4)住所と本籍の表記の違い

住所と本籍は、表記方法が少し違います。具体的には、住居表示の住所は建物の番号である住居番号を使うのに対し、本籍は土地の番号を使います。

したがって、たとえば、本籍には、住所と異なり、アパート、マンション名は入りません。「本籍地」は、あくまでも土地に定めるものとされています。建物が取り壊されてしまえば、本籍が宙に浮いてしまうからです。

 

  自分の本籍地を調べる方法

自分の本籍地は、住民票から簡単に確認することができます。

住民票は、自分が住んでいる場所の市区町村役場のほか、住民票の自動発行機やコンビニで取得できます。請求する際に、「本籍・筆頭者の記載を要する」欄にチェックを入れ、本籍が記載された住民票を取得します。

 

  戸籍が必要になる場面

実際に戸籍が必要な場面について、代表的な5つのケースをご紹介します。

(1)公正証書遺言を書くとき

公証役場で公正証書遺言を作成してもらうときには、戸籍謄本が必要です。

公証人が遺言者(遺言を残す人)の相続人が誰なのか、家族関係を確認する必要があるためです。この際に必要になる戸籍は、遺言者と推定相続人(自分が亡くなったときに相続人になる人)との関係がわかる戸籍を提出します。

(2)相続手続を行うとき

戸籍が必要になる場面で最も代表的なケースが相続手続を行うときです。

相続手続の際に提出する戸籍には、被相続人(亡くなった人)が死亡している事実と、相続人が誰なのかを明らかにする役割が求められます。遺産分割協議書があれば、そちらの提示も必要です。

被保険者が亡くなったときの保険金の請求や、預貯金の引出し、株式の名義変更、自動車の名義変更、携帯電話の解約のほか、相続税の申告や不動産の相続登記などの場面でも、戸籍謄本の提出が求められます。

(3)パスポートの申請

パスポートの申請・更新手続きを行うときにも戸籍が必要です。

目的は、日本人であることを明らかにすることであり、家族関係を明らかにする必要はないので、かならずしも家族全員が記載された戸籍謄本(全部事項証明)ではなく、自分だけが記載された戸籍抄本(個人事項証明)でも構いません。

(4)婚姻届の提出

結婚して婚姻届を役所に提出するときには、家族関係や身分関係を証明する必要があるため、戸籍謄本(戸籍抄本でも可)が必要です。ただし、例外として、自分の本籍地の役所に婚姻届を提出するときは戸籍謄本の提出は不要です。

(5)年金の請求

国民年金、厚生年金、共済年金、遺族基礎年金、寡婦年金など、各種年金の請求をするときにも、戸籍の提出が必要です。請求する年金の種類によって、必要となる戸籍の種類が異なるので、手続きの際には提出先の機関に必要書類の確認をしましょう。

 
 
 

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