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【相続問題】いらない実家を相続した際の処分方法

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 9 時間前
  • 読了時間: 4分


不動産を相続するといっても、不動産の種類や立地の条件次第で、決して手放しで喜ぶことはできません。

たとえば、都市部に暮らしている人にとって、遠く離れた実家は使い道がないでしょう。このような「いらない実家」を何も考えずに相続してしまうと後悔するかもしれません。

 

  いらない実家の問題点

(1)固定資産税がかかる

不要な不動産であっても、相続すれば固定資産税が課されます。

固定資産税には住宅用地の特例措置があり、建物が建っている住宅用地であれば税金が軽減されます。したがって、建物を取り壊すと、固定資産税が増額する可能性があります。また、建物が老朽化して「特定空き家』」指定され、改善の勧告を受けると、住宅用地の特例措置は受けられず、更地とほぼ同等の固定資産税がかかります。

(2)管理の手間や費用がかかる

全く使っていない実家であっても、管理をする義務があり、そのためには手間や費用を要します。

実家を放置しておけば、草木が生い茂り、荒れた状態になってしまいます。植木の枝が隣の土地へ侵入することもあるでしょう。また荒れた土地はポイ捨てやいたずらなどが起こりやすくなります。近隣の人々に迷惑をかけ、トラブルになることもあるでしょう。

(3)損害賠償リスクも

万が一建物や敷地内の木が倒壊し、近隣住民がけがを負ったり、隣地の建物を傷つける事態になれば、損害賠償を請求されるかもしれません。

 

  いらない実家の処分方法

(1)相続放棄する

相続放棄をすれば不要な実家を手放すことができます。

その場合、実家だけではなく、全ての相続財産を手放さなければいけません。

実家以外に引き継ぐ資産がない場合や、負債がある場合は、相続放棄を選択する手もあるでしょう。相続放棄の手続きは、相続の開始があったことを知ったとき(被相続人が亡くなってから)3か月以内に、家庭裁判所に申述して行います。期限を過ぎると相続放棄はできなくなります。

●相続放棄をしても管理義務は残る

相続放棄を選べば、固定資産税の納税義務はなくなりますが、不動産の管理義務は残ります。放棄した不動産の新たな管理者が決まるまで、相続放棄をした人が管理責任者として手入れをする義務が生じます。

●財産の一部を相続放棄することはできない

不要な実家は引き継がずに、その他の資産だけを引き継ぐことは認められません。

なお、「限定承認」という方法がありますが、この制度を利用して対策できるのは、相続財産にトータルで負債があるケースです。

(2)相続土地国庫帰属法

「相続土地国庫帰属法」により、要件を満たして法務大臣の承認を受けることによって、相続した土地の所有権を国庫に帰属させられることが可能です。

●法務局の審査基準

どんな土地でも相続土地国庫帰属法の対象になるわけではありません。

法務局が実施する要件審査に通過しなければ、対象にならない点に要注意です。前提として、建物や工作物がある土地は対象外で、「更地」である必要があります。そのほか、たとえば下記の特徴を満たしている土地は、審査に通りません。

・土壌汚染や埋設物がある

・崖がある

・権利関係争いがある

・担保権等が設定されている

●負担金の問題

土地の所有権を国庫に帰属させるためには、土地のコンディションの要件に加えて、10年分の土地管理費用に相当する負担金を支払わなければいけません。

費用には柵や看板の設置、草刈り、巡回費用などが含まれ、10年分で約80万円が目安です。

(3)自治体への寄付

自治体に土地を寄付して手放す方法もありますが、自治体がうまく活用できない土地であれば、寄付を受け付けてもらえません。

かなりハードルは高いですが、まずは実家のある自治体に相談してみてもいいでしょう。

 

  いらない実家の具体的な処分

(1)不動産屋に仲介を依頼する

普通の不動産会社では田舎の実家の買い手を見つけるのは難しいため、別荘地を扱う不動産会社や、地元の不動産を専門に扱っている不動産屋を窓口として売却することを検討しましょう。

無償譲渡でもいいから手放したいということであれば、思い切って格安の価格設定で売り出すのもひとつの方法です。

(2)空き家バンクに登録

空き家バンクは、地方への移住を促すための制度で、自治体に登録された空き家の情報を、Web上で公開して買い手を探すサービスを行っています。

(3)近隣住民や農業法人などに譲渡する

田舎にある実家は、都市に住む人にとっては不要ですが、近隣に近くに住む人にとっては、必要とされる場合もあります。格安であれば欲しい人があるかもしれないし、無償譲渡であれば歓迎されるケースもあるでしょう。

 
 
 

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