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【相続問題】亡くなった方の不動産を確認する方法

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 3 日前
  • 読了時間: 4分


亡くなった方(被相続人)の不動産を正確に把握することは、相続手続きを円滑に進めるうえで非常に重要です。被相続人が所有していた不動産は、相続財産として遺産分割協議の対象になり、課税対象になります。

相続不動産が登記義務化されたこともあり、名義変更(相続登記)せずに放置していると、思わぬペナルティを受ける危険もあります。

 

  不動産の相続漏れがあるケースとは

(1)課税されない不動産

固定資産税が非課税の不動産は、納税資料(固定資産税の通知書など)に記載されません。

非課税不動産には、山林や農地のほか、私道などがあります。なかでも、とくに気をつけたいのは、被相続人の自宅が私道に隣接しているケースです。

自宅が私道に隣接している場合は、自宅とあわせて私道の名義変更手続きをする必要があります。私道の持分移転登記をしておかないと、自宅が建築基準法上の道路に面していない再建築不可の物件になってしまうため、売却することが困難になる恐れがあります。

(2)共有不動産

被相続人の所有不動産を把握するための資料としては、固定資産税の納税通知書で確認する方法が一般的ですが、納税通知書は、共有者のひとりに送付されるため、ほかの共有者の通知書に記載されない場合があります。

 

  名寄帳(なよせちょう)による不動産調査

固定資産税の通知書による調査のほかに、被相続人の不動産を調べる方法として、名寄帳があります。

(1)名寄帳とは

名寄帳とは、固定資産税を課税するために、各市区町村が作成している固定資産税課税台帳を所有者ごとにまとめたもので、被相続人の所有していた不動産を一覧で確認することができる資料です。

共有持分の土地や建物、あるいは私道、農地、山林などの固定資産税が課税されていない土地など、固定資産税納税通知書に記載されていない不動産も、名寄帳で確認することができます。

(2)名寄帳の限界

ただし、名寄帳は万能ではなく、次の点に注意が必要です。

●市町村ごとに集約される

被相続人が複数の市区町村で不動産を所有していた場合は、市区町村ごとに名寄帳を取得する必要があります。どこに不動産を所有していたかどうか不明な場合は、調査に限界があります。

●年一回更新される

名寄帳は、毎年1月1日時点の情報で作成されるため、1月2日以降に取得した不動産は翌年まで名寄帳に記載されません。

●名寄帳に載らない「先代名義」

自宅の名義が先代名義のままになっている場合は、当然ですが、自分の名義ではないので、名寄帳には記載されません。

名寄帳に「あるはずの不動産情報がない」ときは、相続登記されずに放置されている可能性があるのでご注意ください。

●被相続人の「法人名義」も記載されない

名寄帳に記載されている不動産は個人名義のみなので、法人名義の不動産は記載されません。

被相続人が経営者である場合は、法人名義の不動産については、法人名義の名寄帳を別途取得する必要があります。

●一部の非課税不動産は記載されないこともある

市区町村によっては、私道や農地など一部の非課税不動産は記載されない場合もあるようです。

 

  「所有不動産記録証明制度」について

2026年2月から「所有不動産記録証明制度」を活用できるようになりました。

これは、不動産の登記に記載された名義人の住所や氏名を元に、その名義人が所有している全国の不動産を一括で調べることができる仕組みです。

被相続人が登記簿上の所有者として記録されている不動産が一覧でリスト化されているので、市区町村を問わず、全国の不動産情報を確認できるため、自治体ごとに名寄帳を確認する必要がなくなりました。

ただし、この証明制度は「氏名」と「住所」で検索するため、名義人が結婚で姓が変わったり、引っ越しをして登記簿上の住所を更新していない場合は、現在の住所で検索してもヒットしない可能性があります。また、名寄帳と同じく、先代名義や法人名義の問題は解決されないので、注意してください。

 
 
 

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