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【相続問題】親の土地に自宅を建てる場合の損得

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 3月19日
  • 読了時間: 3分


親の所有する土地に家を建てる場合は、土地の購入費用を節約できるし、住宅ローンの審査に通りやすいというメリットがあります。

しかし、将来必ず発生する親の相続問題をクリアにしておかないと、家族間トラブルを発生させる原因にもなります。

 

  親の土地に家を建てるメリット

(1)土地取得にかかる費用を節約できる

親の土地に家を建てる最大の魅力は、土地を新たに購入する必要がないことです。

住宅資金のすべてを建物に回せるので、同じ予算でもワンランク上の住まいを実現できます。また、土地探しにかかる時間的、精神的な負担を省略できる点も大きなメリットです。

(2)住宅ローンの審査に通りやすい

土地購入費用が不要になった分、住宅ローンの借入額を抑えることができます。

住宅ローンの融資額が少なくなれば、金融機関の住宅ローンの審査に通りやすくなります。

 

  親の土地に家を建てるデメリット

(1)住宅ローンの担保の問題

住宅ローンを利用する場合、基本的に、金融機関は土地や新築の建物に抵当権を設定します。

その際に、土地に別の抵当権が設定されていると、ローン審査が非常に厳しくなります。また、抵当権が設定された土地と建物は、住宅ローン完済まで原則として名義変更ができないことにも注意が必要です。

(2)相続トラブルの危険
●不動産を処分するふたつの道

相続が発生すれば、相続財産である土地については、相続人の共有名義にするか、家をもっている相続人が、ほかの相続人に代償金を支払って精算するというふたつの選択肢が考えられます。

代償金を支払えなければ、最悪、自宅を売却してお金を工面しなければなりません。売却すれば自宅を失うことになり、土地を共有名義にすれば、家を持たないほかの相続人にとって利用価値がない財産を取得することになります。つまり、いずれの相続人にとっても、納得を得ることが難しくなってしまいます。

●土地の共有を回避するための遺言書の作成

相続時に親の土地を誰が取得するかをはっきりさせることが、将来的なトラブルを防ぐための重要な対策です。

相続人が複数いる場合、大きなトラブルの元となるのが、不動産の共有です。共有状態は、将来的な土地の売却や譲渡の際の大きな制約となるケースがあります。このような事態を避けるためにも、相続に関する正式な文書(遺言書)を準備しておくことが不可欠です。

 

  住宅ローンの問題

(1)住宅ローンを完済するまで名義変更できない

親の土地を担保にして住宅ローンを借りた場合、住宅ローン完済まで、土地の名義変更ができません。

ローン返済の途中で、土地を「所有者(子ども)の名義にしたい」「相続対策として早めに名義を移したい」と考えても、名義変更手続きは難しいでしょう。名義変更をするのであれば、住宅ローンの契約前に済ませておくべきです。

(2)ローンの返済中に贈与や売買をすると税金が発生する

住宅ローンの返済中に、土地を贈与・売買することは可能ですが、その場合は、贈与税、不動産取得税、登録免許税のほか、譲渡所得税税金が課税されます。

税負担を抑える方法としては「相続時精算課税制度」を使う選択肢もありますが、課税が先延ばしになる仕組みであるため、将来相続税額が増えるリスクもあります。

 
 
 

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