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【離婚問題】失踪中の夫と離婚する方法

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 2025年12月17日
  • 読了時間: 3分


夫が突然失踪し、何年も自宅に戻らない。このような状態になると、正常な夫婦生活を送ることができず、離婚したいと考えるケースも多いでしょう。

相手の行方もわからず、話し合いもできない状況で離婚を成立させるためには、どのような手続きが必要になるのでしょうか。


  失踪中の夫との離婚は、離婚裁判もしくは失踪宣告

通常の流れでは、離婚するためには、まずは協議離婚を行います。

協議の結果、夫婦間で離婚や取り決め事項について合意をすれば、離婚協議書を作成し、離婚届を提出すれば、離婚は成立します。

協議をしても合意に至らない場合は、家庭裁判所に離婚調停の申立てを行い、解決を図ります。離婚調停で合意に至れば調停離婚、離婚調停でも合意に至らないときは離婚訴訟にすすみます。

夫が失踪して行方不明になってしまった場合は、協議離婚や調停離婚をすることができず、離婚裁判で離婚の手続きにすすむことになります。

なお、離婚裁判以外の方法として、失踪宣告という制度を利用する選択もあります。

 

  離婚裁判に求められる離婚原因

裁判により離婚するためには、離婚原因が必要です。

相手が反論してくることは考えにくいですが、こちらの主張を裁判所で認めてもらうためには、おもに以下の3つの要因があります。

(1)3年間の生死不明

3年以上、夫の生死を確認できない状態が続いている場合は、「3年以上の生死不明」という離婚原因にあたります。

しかし、たとえば、銀行口座から預金が引き出されていたり、ときおり自宅宛てに通販商品が届くなど、生存の可能性が疑われる場合は認められません。

(2)悪意の遺棄

「悪意の遺棄」とは、正当な理由なく、夫婦の同居、協力、扶助義務を果たさないことをいい、正当な理由があるかどうかは、失踪の経緯や、生活費の送金の有無、失踪期間などを考慮して判断されます。

とくに理由も告げずに行方不明となっているような場合でも、悪意の遺棄に該当することがあります。

(3)婚姻を継続し難い重大な事由

「婚姻を継続し難い重大な事由」というのは、婚姻関係が破綻し回復の見込みがないことを意味します。

夫婦関係を総合的に判断するとされていますが、たとえば、失踪前に、DVやモラハラが行われていた場合などには、これらの事情を総合して判断されます。

 

  離婚裁判の方法

一般的に、離婚裁判の前段階として、家庭裁判所に調停の申立てをしなければならないとされています(調停前置主義)が、夫が失踪している場合は、話し合いによる解決ができないため、調停を経ずに離婚裁判を起こすことが認められています。

失踪中の夫に対しては、「公示送達(裁判所の掲示板への掲示)」によって、送達したこととされ、そのまま夫が欠席のまま裁判にすすみます。

判決が確定すれば離婚が成立します。

 

  失踪宣告

夫が長期間失踪し、7年間、生死が明らかではない場合、死亡したものとみなすことができる「失踪宣告」という制度があります。

(1)再婚もできる

失踪宣告を裁判所に申し立てて、認められると、法律上夫が死亡したものとみなされます。

夫が婚姻中に死亡したのと同じ状況になるので、再婚することもできます。

(2)失踪宣告により相続が可能

失踪宣告をすれば、相手の財産を相続することができます。

失踪者の財産は遺産として、配偶者である妻や子供に相続されます。

 

  失踪した夫との離婚は専門家に相談を

夫の失踪を理由に離婚するといっても、様々な方法があります。

ご自身のケースでは、どうすれば離婚できるのか、どの選択がベストなのか、判断するためのアドバイスを受ける際には、ぜひ離婚問題に詳しい専門家に相談してください。

 
 
 

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