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【離婚問題】日本人夫と外国人妻との離婚手続きの注意点

執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
行政書士 服部祥明
6 時間前
読了時間: 4分

国際結婚のカップルが増加し、それに伴い離婚の件数も増えています。今回は、日本人の夫と外国人の妻の夫婦が離婚を考える際に知っておきたい離婚手続の流れや、在留資格の注意点を解説します。

 

  どこの国の法律に従うのか

国際離婚をする場合には、まず、どの国の法律に従うのか(準拠法)が問題になります。日本では、「法の適用に関する通則法」という法律によって、以下のような原則が定められています。

●夫婦の本国法が同一であるときはその本国法

●共通の本国法がないときは夫婦共通の常居所地法

●共通の常居所地法もないときは夫婦と密接関係にある地の法

●夫婦の一方が日本に常居所を有する日本人であるときは日本法

日本に住む日本人と外国人の夫婦の場合は、日本の法律に基づいて離婚することになります。

 

  離婚後の外国人妻の在留資格

日本人と結婚している外国人の妻は、「日本人の配偶者等」という在留資格を有しています。いわゆる「配偶者ビザ」です。

(1)離婚しても直ちに在留資格は無効にならない

「配偶者ビザ」の在留資格で日本に住んでいる妻が離婚すると、その先、速やかに在留資格の変更手続きをおこなうか、あるいは帰国するか、いずれかの選択をする必要があります。離婚後6か月間は、在留資格は失効しませんが、その間に必要な手続きを行わなければ、在留資格が取り消される可能性があります。

(2)離婚後14日以内に出入国在留管理局に届け出る

離婚が成立した日から14日以内に、出入国在留管理局(入管)に「配偶者に関する届出」を提出します。届出を忘れると、次の在留資格への変更手続きに支障をきたし、罰則を受けることもあります。

(3)在留資格の変更

離婚後、日本に在留したい場合は、自分に合致した別の在留資格に変更する必要があります。

どの資格に変更できるかは、これまでにどれぐらい日本に住んでいるか、仕事をしているかどうか、子どもがいるかどうかなどによって個別に判断されます。日本国籍をもつ子どもを養育している場合や、結婚生活が長く、日本に生活の基盤がある場合は、「定住者」に変更できる可能性があります。その他、仕事をしていれば、「技術・人文知識・国際業務」など、就労のための在留資格に変更できる場合もあります。

まずは入管に相談し、自分がどの在留資格に該当するかについて確認しましょう。

 

  子どもがいる場合の注意点

(1)親権者を決める

離婚するときには、どちらが子どもを育てるか(親権者)を決めなければなりません。国籍の異なる夫婦の離婚においては、子どもの住む場所や将来の生活に関する問題も含めて、慎重な判断が必要です。

①準拠法について

国際離婚においては、子どもの親権をどの国の法律に基づいて決めるべきか(準拠法)に基づいて決められます。日本で生活している家族であれば、夫婦のいずれかが外国籍であっても、日本の民法に従って親権を判断します。

②共同親権に関して

これまで日本の民法では、離婚後は父母のどちらか一方が親権者となる単独親権のみが認められてきましたが、2026年4月1日に施行された改正民法によって、離婚後の共同親権が導入されました。これにより、父母の協議によって共同親権か単独親権かを選択できるようになりました。

国際離婚における親権については、妻の母国の制度との違いについての注意が必要です。たとえば、欧米諸国の多くでは、共同親権が原則とされています。将来的に、母親が子どもを連れて母国へ行く場合は、日本の法律上の結論(単独親権)がそのまま海外で受け入れられるとは限らないので、この点については留意が必要です。

(2)日本で育てるか、海外で育てるか

子どもをどの国で育てるかというのは悩ましい問題です。この点については、言語、教育環境、医療体制、親族の支援など、複数の要素を踏まえて、比較検討するべきでしょう。学齢期以降の子どもについては、教育言語の変更や学習環境の違いが大きな影響を与えるため、適応可能性や将来への影響を慎重に考慮しなければなりません。幼い子どもの場合は、経済面を含めて、どの環境で安定した養育が継続できるかという観点も重視されます。

 

  妻の母国での離婚を成立できるか

日本国内で協議離婚をしても、妻の母国で離婚の効力がそのまま認められるとは限りません。協議離婚の制度がなく、裁判離婚でなければ離婚が認められない国もあります。

妻が母国に戻って再婚するときには、母国でも離婚が成立している必要があります。その場合は、妻の本国で別途離婚手続きをする必要があります。大使館もしくは領事館に問い合わせ、必要な離婚手続きを事前に確認しておきましょう。

 
 
 

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