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【離婚問題】離婚協議書を公正証書にすることのメリットについて

執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
行政書士 服部祥明
11 分前
読了時間: 4分

日本国内における離婚の90%近くは、協議離婚という方法でおこなわれています。協議離婚は夫婦の話し合いによって成立する離婚方法ですが、適切な手続きを踏まなければ、後々トラブルになることも少なくありません。今回は、離婚の種類と特徴について紹介し、協議離婚の進め方と注意点について解説します。

 

  離婚の種類

離婚の方法は4つあります。それぞれに特徴があり、それぞれの夫婦の状況に応じて選択することになります。

①協議離婚:夫婦の話し合いで成立する離婚
②調停離婚:家庭裁判所の調停委員を介して話し合う離婚
③審判離婚:調停不成立後、裁判所の審判によって成立する離婚
④裁判離婚:離婚訴訟の判決によって成立する離婚

 

  協議離婚の仕組み

それでは、今回のテーマである協議離婚について解説します。

(1)協議離婚の原則

協議離婚する場合は、離婚理由が問われることはありません。たとえば不貞行為やDVなどの「法定離婚原因」がなくても、双方の合意があれば離婚できます。調停や裁判と異なり、第三者の介入なしに、当事者だけで離婚を決めることができます。離婚協議は、口頭でも文書(離婚協議書)による形式でも成立します。

(2)協議離婚を選択すべき状況

離婚条件について大きな対立がなく、夫婦間で冷静な話し合いによって財産分与の同意ができる場合は、協議離婚の選択が適していると思われます。

(3)協議離婚の注意点

財産分与や養育費などの支払いが滞った場合は、口約束による協議離婚では、拘束力がないので非常に危険です。そのほか、本人同士の協議においては、法的知識の不足による不利益を被る可能性があり、感情的な対立が激化して、話し合いが決裂するリスクもあります。相手の財産を十分に把握できずに、適正な財産分与が実行できないことも考えられます。

したがって、協議離婚の際には、最低限、口頭ではなく、離婚協議書を作成するべきです。

 

  離婚協議書に盛り込むべき内容

前項でお伝えしたように、協議離婚は口約束ではなく、文書化(離婚協議書)するべきです。離婚協議書の法的な形式は決まっていませんが、以下の項目を含めることが一般的です。

●離婚の合意
●親権者の指定(子どもがいる場合)
●養育費(子どもがいる場合)の金額と期間、支払方法と面会交流について
●財産分与、慰謝料の詳細
●年金分割の合意
●清算条項(ほかに債権債務がないことの確認)

 

  離婚協議書を公正証書にするメリット

離婚協議書はあくまでも私文書に過ぎないので、書かれてある内容について相手が守らなかったとしても、強制することは困難です。そこで活用したいのが公正証書です。離婚協議書を公正証書化すれば、強力な効果や強制力を発揮します。

(1)公正証書とはなにか

公正証書とは、全国にある公証役場で公証人が作成する、公的な文書です。夫婦で取り決めた離婚協議書と必要書類を用意して、公証役場へ申し込むことにより、手続きを進めることができます。

(2)公正証書の効力
①強制執行認諾文言による強制力

養育費や慰謝料が合意通りに支払われない場合は、「強制執行認諾文言」が付された公正証書があれば、裁判を経ることなく、直ちに給与差押えなどの強制執行を実行することが可能です。これは私文書の離婚協議書にはない、公正証書最大のメリットです。

②高い証明力

公正証書は公証人が作成する公文書であり、その内容は公的に保障されます。公正証書の作成後に、「そんな約束はしていない」「署名を強要された」などと争われるリスクがありません。

③原本の厳重な保管

謄本が紛失などしても、公正証書の原本は公証役場で厳重に保管されるため、紛失や破損、改竄される心配がありません。

(3)公正証書の作成は専門家に

夫婦が作成した離婚協議書を公証役場に持ち込んで、公証人に公正証書を作成してもらうことは可能ですが、一般の方が交渉をするのはかなりハードルが高いです。公正証書作成の経験値がある弁護士や行政書士、司法書士などの士業の専門家に依頼されることをおすすめします。

 
 
 

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