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【離婚問題】離婚後の子どもの姓の問題

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 3 日前
  • 読了時間: 4分


結婚時に夫の姓(氏)を名乗っている妻は、離婚すると結婚前の姓に戻ります。しかし、離婚の日から3か月以内に「婚氏続称の届出」を居住する役所に提出することによって、結婚していたときの姓(夫の姓)を継続して使用できます。

今回は、離婚後の姓の問題について、とりわけ子どもの姓の課題について解説していきます。

 

  結婚と離婚で姓はどうなる

(1)結婚すると夫の姓になる

日本の法制度では、夫婦別姓は認められていないので、男女は婚姻時に、夫または妻のどちらかの姓を選択しなければなりません。一般的に、結婚によって、妻は夫の姓を名乗ります。統計上、95%以上の夫婦が夫の姓を選択しています。

(2)離婚時に何もしなければ旧姓に戻る

離婚届を市区町村役場に提出して、離婚が成立します。

このとき、離婚届を提出する以外に、特別な手続きをしなければ、妻は婚姻前の姓(旧姓)に戻ります。これを「復氏」といいます。

(3)夫の姓を名乗ることもできる

しかし、たとえば仕事上の事情で、夫の姓を継続して使用したいというケースもあるでしょう。

そのような場合は、「婚氏続称」の手続きをとることによって、夫の姓を離婚後も利用することが可能です。

(4)夫の姓のままでいるために必要な手続き

婚氏続称を選択する場合は、以下のような手続きが必要です。

①離婚後3か月以内の場合

市区町村役場に「離婚の際に称していた氏を称する届」を提出する方法によって行います。届出書の用紙は、最寄りの市区町村役場で入手できるので、離婚届をもらうときに一緒にもらっておくとよいでしょう。

婚氏続称の手続きをする場合には、「離婚をした日の翌日から3か月以内」に手続きをする必要があります。実際の手続きは、離婚後でも、離婚届の提出と同時でも可能です。

②離婚後3か月を経過している場合

「離婚の際に称していた氏を称する届」は、離婚をした日の翌日から3か月以内に限定されているので、すでに3か月が経過している場合は、「氏の変更許可申立て」という手続きをとります。

氏の変更は、市区町村役場ではなく、家庭裁判所に申立てを行い、家庭裁判所の許可を得て認められます。ただし、当然認められるというわけではなく、「やむを得ない事由」がないと許可されないとされています。

ちなみに、離婚後に夫の姓を選択した後で、やはり結婚前の姓に戻りたいという場合にも、家庭裁判所の許可が必要です。離婚する際には、よくよく考えた上で姓を選ぶべきです。

 

  子どもの姓はどうなる?

(1)姓と戸籍のふたつの問題
①子どもの姓について

親権と子どもの姓には直接の関係性はないので、夫婦が離婚をしても、子どもの姓は変わりません。子どもの姓を旧姓にするためには、「子の氏の変更許可」を家庭裁判所に求める必要があります。

②子どもの戸籍について

両親が離婚すると、親権がどちらにあるかに関わらず、子どもの戸籍は父の戸籍に入ったままです。

また、ひとつの戸籍にはひとつの姓というルールがあり、親子が同じ姓でないと同じ戸籍に入ることができません。それでは、婚氏続称によって、母が子どもと同じ父の姓を選べば戸籍の問題は解決するかといえばそうではありません。少々わかりにくいのですが、姓が同じになっても、それだけでは子どもを同じ戸籍に入れることはできないのです。

結局、母がどちらの姓を選択しても、子どもを母と同じ戸籍に入るためには、役所への届出が必要になるということです。

(2)子どもと親の姓が違うことで問題になること

母子の姓が違っていても法律関係にはなにも影響はありませんが、心理的弊害が考えられます。たとえば、親子で姓が違えば、両親が離婚した事実が周囲にわかってしまいます。

 

  子どもの姓を旧姓に変え、母の戸籍に入れるための手続き

(1)子の氏の変更許可申立て

家庭裁判所に「子の氏の変更許可申立て」を行います。期間制限はありません。

子どもが15歳以上であれば子ども本人が、15歳未満であれば法定代理人(母)が申立人となり、子の住所地の家庭裁判所に申立てを行います。

審判手続で審理され、場合によっては即日審判、即日交付になる場合もあります。

(2)戸籍の届出

家庭裁判所で許可が出た後、戸籍の入籍届をして、姓を変更することができます。こちらも届出期間の制限はありません。

子どもが15歳以上であれば子ども本人が、15歳未満であれば法定代理人(母)が申立人となり、入籍する子どもの本籍地、または届出人の所在地の市区町村で手続きをします。

 
 
 

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