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【離婚問題】離婚後も自宅に住み続けたい妻の対応について

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 13 時間前
  • 読了時間: 3分


離婚に際して、「住み慣れた家を離れたくない」「子どもとの生活環境を変えたくない」と考える女性は少なくありません。

しかし、多くの場合、自宅は夫の所有であり、離婚後の財産分与によってスムーズに妻に所有権を移せるとは限りません。さらには、住宅ローンが残っている場合や、共有名義である場合は、妻の所有に移行するために、さまざまなハードルが予想されます。

 

  離婚後も妻が自宅に住み続けるためには

離婚後も、妻が自宅に住み続ける方法としては、2つのケースがあります。一般的な(所有者=夫)のケースで解説していきましょう。

(1)妻が所有者となって住み続ける

財産分与によって夫から所有権を移転する場合や、夫の持分を妻が買い取る形によって妻が自宅の所有権を取得し、自宅で生活を続けることができます。

しかし、住宅ローンが残っている場合は、問題は複雑です。妻が住宅ローンを引き受けることになるため、支払い能力が問われるからです。

(2)夫が所有者のまま住まわせてもらう

妻が自宅の所有権を得ることが難しい場合、夫が所有者のままで、妻が自宅に住み続けるという選択肢もあります。この場合は、両者間で、「賃貸借契約」または「使用貸借契約」を結ぶことになります。

妻は住宅ローンを負担することはなく、所有権移転の手続きも不要なため、手続きが簡素というメリットがあります。

もっとも、夫が自らローンを負担しつつ、離婚した配偶者に家を貸すという想定はあまり現実的ではありません。もし約束が成立しても、賃料や修繕費用などで将来的に揉める可能性があり、夫の再婚や家の売却といった事情によって、突然立ち退きを求められるリスクもあります。

 

  妻が自宅の所有者になるための課題

(1)住宅ローンの名義変更や借り換えの難しさ

住宅ローンが夫婦連名になっている場合や、夫が主債務者で妻が連帯保証人になっている場合は、金融機関の承諾なしに名義を変更することは認められません。多くの場合、自分の単独名義で新たにローンを組み直す「借り換え」が必要になります。

なお、借り換えには審査があり、たとえば、専業主婦やパートなど、妻の収入が少ない場合は、現実的ではないでしょう。借り換えが難しい場合は、保証会社を利用したり、他の保証人を立てる方法もありますが、金融機関の審査が非常に厳しく、実現が困難な場合が多いです。

審査に通らない場合、この方法で住み続けることは難しくなります。

(2)代償金の支払い能力の有無

離婚時に、夫が所有する自宅を妻に移転し、その代償として、自宅の価値から住宅ローン残高を差し引いた純資産を夫に支払う形で、財産分与が行われるケースがあります。

妻に代償金を一括で支払えるだけの貯蓄があればいいのですが、あるいは金融機関からの借り入れが必要になった場合、融資の可否を確認する必要があります。この場合も、妻の就業状況や経済力が問われることになります。

 

  夫が所有者のまま自宅に住むケースでの課題

それでは、夫が所有者のまま、妻が自宅に住み続ける可能性について、問題点を考えてみましょう。

(1)賃貸借契約、使用貸借契約の明確化

元夫婦であっても口約束は厳禁です。必ず書面で賃料、契約期間、更新条件、修繕費用負担などを明確に定めた契約書を作成しましょう。

ちなみに、無償の使用貸借契約の場合、賃貸借契約と比べて借主(妻)の権利が弱く、貸主(夫)の都合で立ち退きを求められるリスクが高まります。

(2)夫側の事情による不安定さ

何かのきっかけで夫との関係が悪化した場合は、家賃の値上げや更新拒否、一方的な契約解除など、トラブルに発展する可能性があります。

 
 
 

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