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【離婚問題】離婚慰謝料の相場について

  • 執筆者の写真: 行政書士 服部祥明
    行政書士 服部祥明
  • 10 分前
  • 読了時間: 4分

慰謝料は、精神的苦痛に対する賠償金です。

離婚の際の慰藉料は、不倫、暴力など、離婚の理由となった責任がある有責配偶者から、苦痛を被った配偶者に対して支払われます。

夫婦二人で築き上げた財産を分配する財産分与に対して、慰謝料の場合は、配偶者の責任の有無や大小によって請求できるかどうか、また、その金額が決まります。どちらの責任とも言えない場合は、離婚慰謝料を請求することはできません。

 

  慰謝料の要因

(1)不貞行為

不貞行為は、離婚が裁判で認められる離婚理由(法定離婚事由)の一つにあたり、不法行為にも該当します。配偶者の不貞行為によって精神的損害を受けた場合は、配偶者に対して慰謝料を請求できます。

(2)DVやモラハラ
①DV(ドメスティックバイオレンス)

夫婦間のDVは、暴行罪や傷害罪などの犯罪にあたる可能性があり、さらに不法行為にも該当します。配偶者のDVによって精神的損害を受けた場合は、配偶者に対して慰謝料を請求できます。慰謝料のほか、けがの治療費などの損害賠償も請求可能です。

②モラハラ(モラルハラスメント)

モラハラは、道徳や倫理に反する嫌がらせのことです。相手の人格を否定するようなひどい侮辱や無視、過度な束縛などが該当します。モラハラは不法行為に該当し、精神的損害を受けた場合は、配偶者に対して慰謝料を請求できます。

(3)悪意の遺棄

「悪意の遺棄」とは、正当な理由なく夫婦間の義務を放棄することです。たとえば、無断で長期間別居すること、家事や育児に一切協力しないこと、収入があるのに生活費を払わないなどの行為は、悪意の遺棄に該当します。

悪意の遺棄は法定離婚事由にあたり、不法行為にも該当します。配偶者の悪意の遺棄によって精神的損害を受けた場合は、慰謝料を請求できます。

(4)ギャンブル、アルコール依存、借金など

ギャンブル依存やアルコール依存、過度な借金は、家族の生活や関係性を崩壊させる行為です。これらの行為は、「婚姻を継続し難い重大な事由」として法定離婚事由にあたり得るほか、配偶者に対する不法行為にも該当する可能性があります。

(5)セックスレス

夫婦間のいずれか一方が正当な理由なく性交渉を拒否した場合に、慰謝料請求が認められた裁判例が複数存在します。

 

  慰謝料の要因とならないもの

離婚する夫婦の間において、すべてのケースで慰謝料が発生するわけではありません。

(1)性格の不一致

夫婦の性格の不一致で離婚する場合は、夫婦のいずれか一方だけに責任があるわけではないので、慰謝料請求は認められません。

(2)親族との不仲

配偶者の親族と不仲であることを苦にして、離婚に至るケースがしばしば見られます。この場合も、かならずしも配偶者自身に責任があるとは言えないので、原則として慰謝料請求は認められません。

(3)宗教上の意見の相違

宗教に関する意見の食い違いを理由に離婚するケースもあります。宗教の信仰は自由であり、原則として慰謝料請求は認められません。ただし、配偶者が過度にお布施をつぎ込んでいたり、常識の範囲を超えた執拗な勧誘があった場合は、慰謝料請求が認められる可能性があります。

(4)婚姻関係破綻後の不倫

配偶者以外の異性との不倫は不貞行為にあたります。ただし、婚姻関係がすでに破綻している場合については、特段の事情がない限り、不法行為責任を負わないと解されています。

 

  離婚時の慰謝料の決め方

(1)離婚裁判における相場を参考にする

慰謝料の金額は、法律で明確に定められているわけではありません。

当事者同士の話し合いで慰謝料を決める際には、過去の裁判における相場をもとに、精神的損害の大きさ等を考慮します。

(2)裁判における慰謝料の相場

一般的には50~300万円が相場といわれています。浮気や不倫、DVの場合は高額になる傾向がありますが、下記の①~⑤の軽重によって金額は大きく変わります。

①婚姻期間の長さ

②扶養を必要とする子どもの有無

③精神的苦痛の程度

④不貞行為やDVの回数や頻度、期間

⑤配偶者の財産や収入

 

  慰謝料の決め方

離婚に至るパターンには、協議離婚、調停離婚、裁判離婚の3段階があります。

(1)協議離婚の場合

当事者同士の話し合いで離婚慰謝料について決める場合は、双方の同意により、自由に慰謝料の額を決定できます。協議を早く終了するために相場より低い慰藉料で妥協することもあれば、相場より高い離婚慰謝料を提示しても、相手が了承すれば払ってもらえます。

なお、協議による離婚の場合は、慰謝料のほか、子どもがいる場合の養育費、財産分与(夫婦の共有財産の分割)を勘案して、トータルで財産を分割する流れになります。

(2)調停離婚の場合

協議離婚が成立しなかった場合は、示談や離婚調停を選択することができます。家庭裁判所の調停委員や裁判官の介在により、裁判上の相場や考慮要素を加味して、裁判所から慰謝料の金額が提示されます。

(3)裁判離婚の場合

調停が不成立の場合は、離婚裁判にすすみます。離婚裁判では、過去の裁判例を参考としつつ、被害者が受けた精神的苦痛の大きさを裁判官が客観的に認定したうえで、慰謝料の金額が決定します。

 
 
 

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