【相続問題】遺族年金についてわかりやく解説
- 行政書士 服部祥明

- 10月16日
- 読了時間: 2分
更新日:11月21日

一家の大黒柱として働いていた人が亡くなったとしたら、その後どのように生計を立てていったらよいのか心配になります。わたしの周囲でも、現役サラリーマンが亡くなる事例をいくつも見聞きしています。
この先の遺族の生活が脅かされると想像するだけで不安になりますが、遺族年金という頼れる仕組みがあります。
今回は、遺族年金の手続きについて、わかりやすくまとめました。是非、参考にしてください。
遺族年金には遺族基礎年金と遺族厚生年金の2種類ある
遺族年金は、国民年金や厚生年金保険の被保険者が死亡した場合に、生計を維持されていた遺族が受けることができる年金です。
年金には「国民年金」と「厚生年金もしくは共済年金など」がありますが、遺族年金もこれに応じて、「遺族基礎年金」と「遺族厚生年金」の2つの仕組みがあります。
(1)遺族基礎年金
加入者(亡くなった方)が自営業者である場合が対象です。支給対象は配偶者と子ども(満18歳の誕生月まで)です。
(2)遺族厚生年金
加入者がサラリーマンである場合が対象です。年金の支給対象は、配偶者、両親、子どもです。
遺族年金の手続き
遺族年金は、亡くなった方が国民年金もしくは厚生年金等の公的年金に加入している場合に、残された家族に支給されます。
(1)請求書の提出先
遺族基礎年金、遺族厚生年金ともに、遺族年金の請求先は、住所地の市区町村役場の窓口、または、お近くの年金事務所または町の年金相談センターです。
(2)申請期限
遺族年金の手続き期限は、亡くなった日の翌日から5年以内です。5年を経過すると時効によって権利が消滅することがあるので注意しましょう。
(3)手続きにかかる期間
手続き開始後、約60日で日本年金機構から年金証書・年金決定通知書が届き、到着後約50日で遺族基礎年金を受け取ることができます。
つまり、手続き開始から年金を受け取るまでに約110日かかります。
初回受取り分は、偶数月または奇数月の15日(または前営業日)に、指定の金融機関の口座に入金されます。
その後、偶数月の15日に入金されます。たとえば、8月分と9月分は、10月15日に年金が振り込まれます。
遺族年金は代理手続きが可能
遺族年金手続きは、社会保険労務士や行政書士等の専門家に代行を依頼することも可能です。
代行費用の相場は、15,000円~30,000円が目安です。このほか、戸籍謄本等の書類収集費用の実費がかかります。





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